「メッツァ」主要施設着々 現地の整備状況示す

メッツァビレッジに整備が進むマーケット

 飯能市の宮沢湖周辺で北欧のライフスタイルやムーミンの物語の世界観を体験できるレジャー施設「メッツァ」の整備を進めているフィンテックグローバル社とムーミン物語(いずれも東京都品川区)は、現地の整備状況を報道機関に公開した。公園機能を有した入場無料エリアの「メッツァビレッジ」は11月開業、ムーミンの物語を主題とした有料エリアの「ムーミンバレーパーク」は来年春の開業を予定。現地ではマーケットやレストラン・カフェといった主要建築物の骨格が姿を見せ始め、案内した関係者は「開業に向け整備は順調に進んでいる」としている。(記事中の施設名称は全て仮称)。

 県道飯能寄居線の宮沢湖入口から進入路を下っていくと、無料エリアのメッツァビレッジが広がり、まず姿を現すのが入口に最も近いマーケット。2階建ての施設で1階がカフェや食品フロアとして様々な地域商材を扱い、2階は北欧ブランドを展開する複数のテナントが入る予定。

 マーケットと並んで建設されるレストラン・カフェは、2階建てで約10店舗の飲食店が入り、湖面側にはテラスが設けられる。

 同エリア内の建築物はこのほか、北欧ブランドやアーティストブランドなどの店舗が入る「セレクト・ショップ」、さまざまなブランドによる期間限定イベントや流行のポップアップストアが開催される「イベント・催事スペース」、カヌーやレンタルボートで湖上を楽しむ「ボート乗り場・桟橋」。

 また、季節ごとのイベントや地域のイベントが開催される「イベント広場」、ものづくりやアートを楽しめる「ワークショップ・ラーニングスペース」、木の匠の指導のもとカヌーや家具、身近な小物など木を使ったものづくりを体験できる「カヌー工房・木工房」などが整備される。

 同エリアには地元事業者をはじめとしたテナントの出店が多数予定され、一部のテナントは既に決定しているという。

 メッツァビレッジから湖に沿って南西に進むと有料エリアのムーミンバレーパークとなり、入場ゲートを兼ね飲食・物販を行う「ゲートハウス」、物販・飲食・展示などを行う複合施設をはじめ、ムーミン一家の住まいを再現した「ムーミン屋敷」、水辺の「水あび小屋」、ショーなどを楽しめる「エンマの劇場」、シアター「海のオーケストラ号」、湖上を滑空する「ジップライン」などを整備。こちらは来春開業に向けて工事が進み、現地ではムーミン屋敷に隣接する大規模な複合施設が形を見せ始めている。

 メッツァビレッジの敷地面積は、宮沢湖の水面部分を含まず約16・3ヘクタール。ムーミンバレーパークの敷地面積は、水面部分を含まず約7・3ヘクタール。工事は飯能市の細田建設を代表構成員、矢島工務店、加藤建設工業を構成員とする「メッツァプロジェクト飯能共同企業体」によって進められている。

 現地を案内したムーミン物語マーケティング部の杉山賢祐さんは「“小さな発見に満ちた北欧時間の流れる森と湖”がメッツァのコンセプト。従来の自然をできるだけ残し、森と湖が調和した北欧を感じさせるような風景を創出したい。日常的に遊びに行ける公園機能を有したメッツァビレッジでは、北欧のライフスタイルや空気感を感じることができ、ムーミンバレーパークではムーミンの世界観や魅力を伝えることにこだわり、ファンの方々が物語を追体験できる場所にしたい」と話している。