小学6年生が登壇「子ども議会」 議場で堂々、一般質問

一般質問を行う子ども議員たち

 日高市内の小学6年生12人が子ども議員となり、本物の議会さながらに市政に関する一般質問を行う「子ども議会」が3日、日高市役所内の議場で開催された。

 市の環境や観光、高齢者に優しいまちづくりに関する内容など、子ども議員からの質問に谷ケ﨑照雄市長、中村一夫教育長がそれぞれ答弁した。

 子ども議会は、子どもたちが一日議員となることで、市民生活と行政の関わりや市が直面する様々な課題について考え、自らの言葉で質問や意見を発表する体験を通じて、市政や議会の仕組みを学ぶもの。

 子どもたちに郷土への理解や日高市民の一人であることを実感してもらうと共に、子どもたちならではの感性を市政に取り入れ、子どもたちを通じ同市議会が市民に身近な、開かれた議会となることを目的としている。

 昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、4回目の開催となった今年度は、市制施行30周年記念事業として実施された。

 子ども議員は各校から2人ずつ選出され、大澤博行議長から任命書が手渡された。議場では、子ども議員の中から選ばれた議長が議長席に、他の子ども議員は議員席に座った。

 執行部席には、谷ケ﨑市長、中村教育長、大澤議長をはじめとした議員が着席した。傍聴席からは保護者が子ども議会の進行を見守った。

 開会に伴い谷ケ﨑市長は、「子ども議会は、これからの日高、さらには日本を担う子どもたちに、議会の仕組みを体験してもらい、色々学んでもらいたいという願いから日高市議会の主催で行われ、今回で4回目となる。皆さんの姿を拝見すると大変凛々しく、強い熱意や意欲が伝わってくる。皆さんが今座っているこの議場は、市議会議員の皆さんと私をはじめ日高市役所の代表職員が集まって市民の皆さんがいつまでも住み続けたいと思えるようなまちづくりについて議論する、とても重要な場所。皆さんには、今日をきっかけに日高のことを更に学んで頂き、もっと好きにくれたら大変嬉しく思う」と挨拶。

 続いて、大澤議長は「日高市議会には選挙で選ばれた16人の議員がいる。市議会では、この16人と谷ケ崎市長をはじめとする市の職員が日高市をもっと良くするために、また住みよくするために、色んな計画や皆で守らなければならないルール、お金の使い道などを正にこの議場で話し合って決めている。この広い議場で演壇に立って質問することは貴重な経験になる。自信を持って元気よく質問してもらいたい」と激励した。

 子ども議員たちは、議長から学校ごとに名前を呼ばれ登壇。「お年寄りが暮らしやすいまちへ」「親も小学生も楽しめる公園」「日高の再生可能な資源」「地球にやさしい学校づくり」「外国人観光客」「高齢者の方が気軽に安心して乗れるバスを」などの表題に沿って一般質問を行い、谷ケ﨑市長、中村教育長が答弁した。

 また、議長は前半は高麗小の門脇新奈さん、後半は高麗川小の角岡美典さんが務めた。

質問終了後、中村教育長、森崎成喜副議長は「皆さんが日高市のことをよく考えており、市をもっと良くしたい、市の素晴らしい所を色々な人にもっと知ってもらいたいという熱い思いや強い願いがあり、皆さんをとても頼もしく感じ、また嬉しく思った」「皆さんの堂々とした姿はとても立派で、日高市の事を大切に思い、良いまちづくりをするにはどうしたらいいかを考えてくれている事は十分伝わった。これからも一緒に考えていきましょう」などと述べた。

 子ども議員を務めた各小の児童は次の通り。登壇順。敬称略。

▽高萩小=大河原凜子、井上太智▽高麗川小=森山結愛、角岡美典▽高根小=藤井創太、伊藤香蓮▽武蔵台小=井上柚花、畠山愛子▽高萩北小=佐藤由菜、永田愛▽高麗小=門脇新奈、佐野陽大