飯能市議会の保守系無所属議員(1期)、新井重治氏(67)=岩沢=が28日、今年7月の任期満了に伴う飯能市長選挙へ立候補すると、表明した。

 新井氏は42年間携わった飯能市職員を退職後、前市長沢辺瀞壱氏の求めで、平成25年副市長に着任。退任後の29年には市議選へ出馬し、新人ながら上位2番目の得票数で初当選を果たした。

 新井氏は、3月議会開会前に、議員辞職願を議長に提出する。市長選には、現職の大久保勝氏(68)が「次の4年間、しっかりとやっていきたい」と、3選目指しての出馬を表明済み。

 市長選立候補の理由の一つに、新井氏は「人の歩いている姿が見受けられなくなってきた」と、街中が活性化していない点を挙げる。そのためには、「街中の活性化に何としても力を入れていきたい」と。

 また、飯能は自然が豊かで、都心から1時間足らず来ることができ、地理的に非常に恵まれている。「今ある地域特性、自然、山、川、人をベースにして地元の旅行業界、商店街と手を組んで観光施策、まちづくりに取り組んでいく」との考えも示した。

 新井氏はモットーに「市民あっての市政」を掲げる。しかし、現在は「対話を重視する市政運営ができていない」と指摘する。

 「市民との対話は、市政運営には必要。今年どんなことを計画し、去年話をした計画はどこまで進んでいるのかなど、こちらから出向いて市民の皆さんの前で説明申し上げる。以前、市が開催していた市民への新年度予算説明的な集会、市民との対話の場を復活させたい」。

 42年間の行政経験の中で、用地取得や計画についての事業説明など地元に出向き、台風、地震、大雪など災害時には真っ先に現場へと駆けつけ、住民に被害が及ばぬよう防災に取り組んできた。「それが私の政治の原点だ」と強調した。

 教育分野では、例えば「英語のまち、飯能」などといった特色ある施策を展開し、教育面からの人口増加策につなげたいという。

 副市長退任後の4年前の市議選は、再びまちづくりチャレンジしたらと、地域から推されて立候補した。

 今回、区画整理があまり進捗せず、これを打開するため、地元から「新井、頑張ってみないか」という声があったという。

 他の政策として、新井氏は▽福祉支援策の構築▽西川材の振興▽精明東部地区の土地利用▽元加治駅南口の開設・区画整理事業の早期完成を挙げる。反対運動が起きている阿須山中事業問題については、「政策決定の前に、市民への丁寧な説明が必要だったのではないか」と述べるに留めた。

 現職の大久保氏は平成25年、飯能市長選挙に初出馬し、4選を目指した自民・公明推薦の沢辺氏を破り、初当選。29年には自民・公明の推薦を受け再出馬し、椙田博之氏、長谷川順子氏の両新人を下して2選を遂げた。

 大久保氏の対抗馬として、新井氏以外に立候補がなければ、盛夏7月の市長選は保守を二分しての争いとなる。