飯能市にマスク2000枚寄贈 椿本チエイン、社員発案で地域貢献

大久保市長にマスクを寄贈する垪和さん

 飯能市新光に埼玉工場を構える機械部品等製造メーカー、株式会社椿本チエイン(本社・大阪市北区、大原靖社長)の垪和(はが)伸光執行役員兼埼玉工場長ら社員3人が23日、飯能市役所(大久保勝市長)を訪れ、マスク2000枚を寄付した。

 同社は、大正6年(1917年)、現在の大阪市北区に自転車チェーン製造会社として創業。現在は、チェーン・自動車部品製造、マテリアルハンドリング(コンベヤ等搬送システム製造)などを中核事業とする、資本金170億7600万円、売上高は連結で2385億1500万円、従業員数は連結で9000人に近い従業員を抱える巨大企業に成長。

 昭和37年(1962年)、飯能市内に埼玉工場を建設。以来、市を代表する大企業として市民に親しまれてきた。埼玉工場を始め、全国で5工場を展開しているほか、世界進出し、北米、南米、欧州、アジア・オセアニアなど世界中に、生産拠点・工場を持ちグローバルにビジネスを展開している。

 中国にも上海、天津などに10工場を操業している。

 新型コロナウイルス感染症が発症した当時、大流行地は武漢など中国国内に限られていたため、一企業からの視点でなく、グローバル企業としての視点を大事にしている同社は、日本国内の工場などに備蓄していたマスク数万枚を、上海、天津等に贈呈。

 その後、中国国内での感染拡大が、いったん終息に向かったため、今度は返礼として中国から数万枚のマスクが贈り返されてきたという。

 同社では、マスク不足に悩む従業員に配るだけでなく、「全国各地域でお世話になっている方々に、少しでも協力させてもらうことになるのでは」という発案が、従業員の中から生まれ、全国5か所に立地している工場がある自治体に、マスクを寄付することになった。

 飯能市役所での寄贈には、垪和執行役員、佐竹泰史埼玉工場総務課長、高倉誠司埼玉工場総務課主事が出席。

 垪和工場長は、「世界的な危機的状況という事もあり、一企業という視点ではなくグローバルに展開していく企業という自負を持って、今後の対応も考えていきたいと思っています。飯能市には、いつもお世話になっており、いつか何かで力になることはないかと、会社のトップも考えていました。微々たるものですが、世界中で一つになって、この危機を乗り越えなければいけない、という思いを込めて贈ります」などと思いを語った。

 これに対して、大久保市長は、「お金より貴重ではないか、と言われるようなマスクを大量に頂き心から感謝します。今は、人の心まで震撼させるような状況化ですが、我々はコロナに負けない。人間として、しっかり生きて行くためにも、我々が今一つにならなければならない、ということ。このマスクを通じて、少しでもコロナが落ち着くような体制にしなければならない、と改めて思いました。我々も何かにつけてお返しをしなければいけない、ということも思っています。これからもコロナに負けない、御社のご繁栄を心から御祈念するとともに、引き続き椿本チエインと飯能市の絆と信頼関係をゆるぎないものにしたい、と思っています」などと感謝の言葉を述べた。

 また、大久保市長は、寄贈されたマスクは、保健師や障害者関係、介護など、使うべきところに役立てたいと語った。