児童送迎の間に事故 社会科見学中の貸切バス

事故のあった有間ダム駐車場

 飯能市内のバス事業者所有の大型バスが8日午後、飯能第一小学校(伊藤誠校長)4年生の有間ダム見学での送迎途中に事故を起こしていたことが分かった。幸いにも児童は乗車していなかったが、バスを運転していた60代の男性が病院に搬送された。

 4年生3クラス114人が大型バス3台に1クラスずつ分乗。午前9時に学校を出発、途中、小岩井浄水場を見学し、午後1250分頃に有間ダムに着いた。

 同2時過ぎまでダム職員の説明を受け、その後、待ち合わせ場所のダム下で送迎用のバスを待った。

 ところが、1台がカヌー工房上流側にある駐車場で方向転換中、止めてあった軽自動車に衝突、さらにガードレールなどにぶつかるなどしたため、現場を見ていたカメラマンが110番通報した。

 バスの運転手についてはこの事故でのケガはなかったが、狭山市内の病院に搬送された。別の目撃者によると、「バスから降りてきた運転手は、ふらふらしているような感じだった」という。

 飯能署によると、事業所は朝、運転手の健康状態をチェックしたが、特に問題はなかった。事故原因は不明だが、市教委には「熱中症の疑い」といった報告がなされたという。

 今年1月に長野県軽井沢町でスキーツアーバス転落事故が発生するなど、貸切バス運転手の健康管理が問題となっている。

 伊藤校長は「子どもたちが乗っていなくて、本当に良かった」と話している。