市が酸素濃縮器貸し出し 自宅療養者用に5台 今月1日からスタート
飯能市は、新型コロナウイルス感染症陽性者への酸素濃縮器の無償貸与事業を今月1日から開始した。
感染者の急増に伴い、陽性者の自宅療養者が増加。自宅療養者の中には、療養期間中に血中酸素飽和濃度が低下し、重症化するケースが全国的に生じている。
酸素濃縮器は空気を取り込み、高濃度の酸素を発生させる機器。新型コロナ陽性者の急増で、提供可能な酸素濃縮器が品薄との報道もある。
市が業者からのリースにより確保した酸素濃縮器は5台。幅約40センチ、奥行き約26センチ、高さ約54センチの持ち運びができる大きさ。
家庭用コンセントに差し込み、本体の運転スイッチを入れれば、1分あたり、最大で5リットルの酸素が供給される。酸素流量の調整も行える。
自宅療養していて、医師が酸素吸入が必要だと判断された陽性者に酸素濃縮器が用意されるが、酸素供給事業者などでは酸素濃縮器自体が不足している。市が用意した5台の酸素濃縮器は、業者に在庫が無い場合、陽性者に無償で貸し出される。
この取り組みの対象となるのは、市内在住で新型コロナの陽性となり、自宅療養を狭山保健所から指示され、酸素供給が必要となった人。
市役所が閉庁となる土・日曜と夜間対応用として3台を狭山保健所に置き、残り2台を市役所で保管している。装置の使用が必要となった療養者には、市職員が自宅まで届ける。
身体への装着など、機器の操作は簡単なため、自分で行えるという。感染防止のため、機器は使用終了から2週間後に市が使用者宅から回収する。