東ヨーロッパから来飯 白子五人衆が案内

つきたての餅で大福づくりを体験

 飯能市へこのほど東ヨーロッパ4か国から観光振興を所管する官公庁職員や民間の旅行代理店などが訪れ、東吾野地区で白子五人衆(石田安良代表)が実施する餅つきや大福づくりなどのエコツアーを視察・体験した。

来飯したのは「民主主義と経済発展のための機構-GUAM」加盟国(ジョージア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバ)から各国2名ずつと、GUAM事務局の計10人。

日本人観光客をひきつけるための工夫や日本の官民における観光政策・戦略を学ぶことを目的に、飯能のほかに東京都内や箱根も訪問。飯能ではエコツーリズムにおける日本人観光客のニーズを把握し、新たな視点でその推進方法を考える機会を得ようと、エコツアーの体験に訪れた。

 はじめにガイドを務める白子五人衆の石田代表が「我々のエコツーリズムの内容・狙いは、農業を体験して頂くこと、日本の食文化を楽しんでもらい、伝承していくことの2つ。体験してもらう餅つきは、日本の古来からある伝統の食文化で、特にお祝いのときに作って皆でいただいていた」と挨拶。

 続いて、同市エコツーリズム推進協議会の平井純子会長が「飯能は里地里山型のエコツーリズムの先進地として有名なところ。

 エコツーリズムは、環境保全をしながら、観光振興、地域振興、環境教育をするようなものであると認識している。歴史や文化などを知ってもらうため、体験してもらうことが非常に重要だと思っている」と話し、飯能市観光・エコツーリズム推進課の職員が同市で実施しているエコツーリズムのポイントなどを説明した。

 その後、白子五人衆が杵と臼を使った餅つきなどの見本を見せると、「今は何の作業をしているのですか」「こちらは寿司に使う米ですか」などと質問したり、写真に収めたりしていた。その後、餅つきや大福づくりなどを体験し、昼食は郷土料理を味わった。

 GUAM事務局長のアルタイ・エフェンディエフさんは、「飯能市は自然が美しく、環境及びおもてなしが熱いところだと感じた。人々が気取らず、ざっくばらんで大変楽しんでいる。何よりも自然環境が美しいのが印象的です」と飯能の印象について語り、「各国でエコツーリズムの人気は年々高まっている。私たちGUAMの各国も日本と同じように歴史や文化の深い地域。また、飯能で見せて頂いたような、地域特有の文化もある。日本は技術が発達している国だと捉えがちだが、このように飯能に来ることによってベーシックな生活スタイルがあるというのを改めて学ぶことも有意義だと思う。今回の経験を経て、このようなエコツーリズムの形態もあると認識することが出来た」と感想を述べた。