210チームが健脚競う 第15回奥むさし駅伝

東飯能駅前をスタートし、市街地を駆け抜ける選手たち

 飯能地方の冬の一大行事、第15回「奥むさし駅伝競走大会」が29日開催され、高校の部61、一般の部149の計210チームが出場した。

 当日は早春の訪れを感じさせる穏やかな気候となり、大久保勝市長の号砲を合図に選手たちは東飯能駅西口を一斉にスタート、西吾野駅付近を折り返し銀座通りでゴールする38・5キロ6区間をタスキでつないだ。

 高校の部は中越Aが1時間59分26秒、一般の部は東京国際大Aが1時間54分50秒で優勝した。地元勢は高校の部で聖望Aが4位入賞、一般の部では駿河台大Aが3位に入賞し、1区で平賀喜裕、2区で越智文弥の2選手が区間賞を獲得した。

 高校の部は、佐久長聖Aが1区で飛び出すも2区で失速、2区では佐久長聖Bがトップに踊り出るが3区で後退し、中盤から終盤にかけて東京農大三A、花咲徳栄Bなどがトップ争いを展開。中越Aは序盤こそ目立たなかったものの4区で3位に立つと5区で2位に浮上、アンカーの佐藤拓人が区間賞の走りで花咲徳栄Bをかわして優勝を飾った。

 4位入賞を果たした聖望Aは、1区砂岡拓磨が5位につけ、3区から5区まで8位をキープ、アンカーの堀尾裕の力走で4位に引き上げた。埼玉栄は1区で17位と出遅れ、3~5区の3区間で区間賞を獲得するも、序盤の遅れが響き3位だった。全国高校駅伝出場の武蔵越生は欠場した。

 一般の部は、駿河台大Aの平賀、越智が1、2区の区間賞となる見事な走りで主導権を握り、3区までトップをキープ。しかし、3区で追い上げた東京国際大Aが4区で1位に立つと勢いに乗り、そのままトップでフィニッシュ。2位には6区で駿大Aをかわした警視庁が飛び込んだ。

 地元勢は3区までトップを走った駿大Aが序盤の沿道を大きく盛り上げた。新電元工業は1区7位から順位を落とし、5区の石原洸が区間2位の力走を見せるも12位に終わった。駿大Bは18位だった。

 全区間で区間賞を取ると宣言し参加を続けている公務員ランナーの川内優輝選手は、埼玉県庁走友会Aの3区に登場し市民を沸かせたが、大会前に体調を崩すなど実力を発揮できず区間9位に終わった。

 飯能・日高の地区体育協会による地区対抗の部は、加治体育協会Aが優勝を果たし、2位は高麗地区体育協会、3位は高根地区体育協会だった。

 このほか、開会式では、昨年5月に開催された第36回「山中湖ロードレース大会」成年女子ハーフの部で2年連続3度目の優勝を果たし、今大会で地元の「ひだまり山荘」チームの6区に出場した石川操選手が、大久保勝市長を前に力強く選手宣誓を行った。

 スタート・ゴール地点をはじめコース沿いには多くの市民が繰り出して声援を送り、各中継所付近に設けられた接待所では地域関係者らが温かい飲み物を振る舞い、走り終えた選手たちをねぎらった

 各部門の上位入賞チーム、区間賞は次の通り。

 ■高校の部

 【上位入賞】▽1位=中越A1時間59分26秒▽2位=花咲徳栄B2時間31秒▽3位=埼玉栄2時間49秒▽4位=聖望学園A2時間53秒▽5位=東京実業A2時間59秒▽6位=佐久長聖B2時間1分8秒▽7位=國學院大學久我山A2時間1分28秒▽8位=佐久長聖A2時間1分35秒

 【区間賞】▽1区=丸山幸輝(佐久長聖A)29分40秒▽2区=松崎咲人(佐久長聖B)16分48秒▽3区=宮坂大器(埼玉栄)13分20秒▽4区=佐藤慎巴(しんば)(埼玉栄)13分27秒▽5区=市村朋樹(ともき)(埼玉栄)15分9秒▽6区=佐藤拓人(中越A)29分12秒 

 ■一般の部

 【上位入賞】▽1位=東京国際大A1時間54分50秒▽2位=警視庁陸上部1時間55分42秒▽3位=駿河台大A1時間56分46秒▽4位=中央大A1時間57分39秒▽5位=コモディイイダA1時間58分0秒▽6位=東京国際大B1時間58分7秒▽7位=関東学院大A1時間58分24秒▽8位=コモディイイダB1時間58分26秒▽9位=埼玉県大学四年生選抜1時間58分31秒▽高田自衛隊=1時間58分50秒

 【区間賞】▽1区=平賀喜裕(駿河台大A)29分5秒▽2区=越智文弥(駿河台大A)16分26秒▽3区=鈴木正樹(せいじゅ)(東京国際大A)13分1秒▽4区=河野歩(東京国際大A)13分3秒▽5区=真船恭輔(東京国際大A)14分52秒▽6区=佐藤達也(警視庁陸上部)27分28秒※区間新

 ■地区対抗の部

 【上位入賞】▽1位=加治体育協会A2時間17分50秒▽2位=高麗地区体育協会2時間25分36秒▽3位=高根地区体育協会2時間28分25秒