駿大駅伝部 市長に結果報告 箱根でつないだタスキ持参

タスキを手にし、レースを振り返る阪本主将

 箱根駅伝に悲願の初出場を果たし、総合19位となった駿河台大学駅伝部が11日、飯能市役所を訪ね、新井重治市長に結果を報告した。

 市役所を訪問したのは、徳本一善監督、主将の阪本大貴選手(4年)、中学校体育教師を休職し編入学した31歳の今井隆生選手(4年)、飯能南高校出身の清野太成選手(3年)の4人。

 「最後までたすきをつなぐ」を目標に掲げた初の箱根で全10区間をつないだタスキを持参し、それぞれがレースを振り返り、応援への感謝や感想を語った。

 市役所では新井市長をはじめ、中村力教育長、佐野勇部課長会会長、大野悟生涯学習スポーツ部長が4人を迎えた。

 徳本監督は「選手たちの努力で夢の舞台に立つことができ、目標通りタスキを最後まで繋ぐことが出来た。これがゴールではなく、スタート。より一層チームの力をつけて箱根の舞台に帰りたい。飯能市の皆様に応援してもらえるようなチーム作りをし、日々精進していくので、どうぞこれからも応援よろしくお願いします」と挨拶。

 阪本選手は「本戦出場前に表敬訪問した際に、『記憶に残る走りをしたい』『タスキを最後までつなぎたい』と宣言させていただいた。その目標通りたすきを繋ぎ、皆さんの記憶に少しでも残るような走りが出来たかなと思っている」と述べ、実際に使用したタスキを披露した。

 そこには監督からの「楽しみ尽くせ!」というメッセージと登録メンバー16人の名前、コーチやマネージャーの名前が書かれており、「僕は10区を走ったが、9区の選手からタスキを受け取り手に巻いた時に皆の名前が見えて、『本当に繋がったんだな』と嬉しい気持ちになった」と話した。

 多数のメディアに注目された今井選手は「箱根駅伝の前も終わった後もすごい反響で、私が走っている時も車の窓を開けて名前を呼んで頂いたりして、力をもらって本番での走りに変えることが出来た」と振り返り、「一公務員として今後の自分の在り方を問われてくると自分自身でも感じている。飯能市で5年色々と活動させてもらって、飯能に来て良かったなと感じている。これからは、どうやったら子どもたちに自分が学んできたこと、体験してきたことを還元出来るかというところにフォーカスし、より一層精進したい」。

 1区を務めた清野選手は「緊張しながらも楽しく走ることが出来たが、箱根の洗礼も受けた。2区の選手へ『頼むぞ』と渡したタスキが最後までつながったことに感動した。私は今3年生なので、来年は勝ちに行きたい」と決意を語った。

 報告を受けた新井市長は「飯能市民に感動を与えて頂き、ありがとうございました。私も2日、3日とテレビを通して観戦した。徳本監督の走っている選手への激励、走り終わった選手への感謝の気持ちなどの言葉にとても感動した。タスキを10区間繋げたということは、何にも代えがたいことだと思う。市民に勇気を与えるタスキリレーを展開して頂いた」と労い、「来年も予選会からということになるが、必ず近いうちに常連校として名を連ねるのではないかと確信している」とさらなる飛躍を期待した。

 タスキやユニフォームは市役所で展示される予定。