飯能、コロナ拡大で成人式中止 60年の歴史の中で初

 飯能市は23日、新型コロナウイルス感染が短期間に急増していることから、来年1月10日に開催予定していた「令和3年成人式」を中止すると発表した。

 市が市内成人者を一堂に会して成人式を開始したのは昭和34年。約60年の歴史の中で、式典を取り止めるのは今回が初めて。

 市は来年の成人式について、「検温」「マスク着用」「受付を2箇所」「式典時間の短縮」などといった新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、実施する方針でいた。

 が、全国的に感染拡大が深刻化し、医療体制を逼迫。市内でも短期間に感染者が急増していることなどから、やむなく中止を決断した。24日現在、市内の累計感染者数は112人となっており、11月中旬から急増している状況にある。

 対象の新成人は714人。市は対象者に記念品として市長や恩師などのメッセージを盛り込んだ冊子、ムーミンバレーパークの入場チケットを今後送付する。

 市は、「市においても短期間に感染者が急増している状況の中で、成人式の開催がさらなる感染拡大の要因となる可能性が高いことから、新成人、家族の皆様の健康と安全を最優先に考え、やむを得ず中止することを決定した」としている。