避難所へ布団や毛布 東基と防災協定

協定書を手にする谷ケ﨑市長と榛葉社長

 日高市は、同市下高萩新田に日高工場を構える東基と「災害時における寝具類の優先提供に関する協定」を締結した。同社は病院・施設等への寝具のリースなどを行っており、今回の協定は市が大規模地震等の災害に見舞われた際、同社が取り扱っている布団・毛布・タオルケットなどを優先的に避難所へ提供するもの。

 締結式は25日に市役所で行われ、谷ケ﨑照雄市長と同社の榛葉(しんば)紀久雄社長が協定書にサインを交わした。

 締結式にあたり、谷ケ﨑市長は「東日本大震災から5年が経過しまだまだ復興がままならない中、熊本で大変な地震が起きた。大規模災害を振り返ると、不足するものは水、食料、そして寝具類。寝具類は寒さをしのぐためには不可欠で、熊本地震でも毛布が不足していると聞いている。今回の協定は私が工場へ企業訪問に伺った際にご提案を頂いた。市としても大変心強い。災害はいつ起こるか分からない。念には念を入れ、不測の事態に備えたい」と述べた。

 同社の榛葉社長は「当社は昭和37年に練馬区に設立し、医療機関用の寝具等のリースやそれに伴うリネンサプライ、現在は医療関係者の着る白衣、福祉施設のベッドやカーテン等のリースも行っている。特に日高工場は我々のメイン工場となっている。設立から50年を過ぎ、今までお世話になった地域に少しでも貢献したいと考えた。今後も恩返ししていけたら」と話している。