岩沢さんの手作り山車 建国記念日奉祝パレードで曳行

[神田明神遷座400年奉祝大祭で曳行した岩沢さんの山車]

 飯能市仲町の岩沢秀宜さん(58)が制作した「江戸型人形山車」が11日の建国記念日に奉祝記念行事として原宿表参道周辺で行われる奉祝パレードに参加する。午前11時頃表参道を出発し、明治神宮の境内まで山車を曳行するという。岩沢さんは「私が手作りした山車で皆さんに喜んでもらえたら嬉しい」と話す。

 山車作りは7年ほど前に趣味として始めた。日曜大工も未経験という岩沢さんだが、会社務めをしながら休日にホームセンターなどで購入したスギやヒノキを使って山車の制作に取り掛かった。いつしかライフワークとなり、53歳の時に山車作りに没頭するため退職。自宅前に建てた山車小屋でコツコツと作業を進め、約3年かけ完成させた。

 造りあげた山車は上に人形を乗せる「江戸型人形山車」で、高さは人形を含めて8メートル、幅は2メートル、奥行きが3・6メートル。重さは約1トン。これまでに飯能まつりや池袋の大鳥神社御鎮座300年奉祝大祭、神田明神遷座400年奉祝大祭などで記念曳行している。

 岩沢さんは「山車作りを始めた事をきっかけに様々な人との繋がりが生まれた。今回の曳行もまさに巡り合わせ。本当にありがたい」と感謝し、「物づくりはやればやっただけ成果が見えてくる。どんどん出来ていく過程が楽しい。そして私の作った山車を見て喜んでもらえると、とても幸福感や達成感を感じる。そしてそれが更なる活動の原動力になる」と目を細める。

 当日は午前10時に首都圏の大学ブラスバンド、子どもたちの鼓笛隊が外苑並木通り、青山通りをパレードし、午前11時頃、その列に神輿や岩沢さんの山車も加わり表参道を通って明治神宮へ向かう。14の神輿、そして今回の曳行に合わせ、武内宿禰が幼少期の応神天皇を抱えている人形を乗せた岩沢さんの山車が勇壮に練り歩く。