国道299号バイパス開通控え 日高市議が現地視察

全協後、現地視察に訪れた日高市議

 日高市台から飯能市飯能まで、約1・5キロにわたりバイパス整備が進められている国道299号台・飯能工区について、18日の日高市議会全員協議会で市執行部から報告が行われ、全協終了後、議員による現地視察が行われた。県は供用開始を7月に予定しており、具体的な日程については今月24日に発表される見通し。

 全協では市建設課職員が説明に立ち、国道299号の概要について「長野県から群馬県を経由し埼玉県に至る総延長203・4キロ、埼玉県内は89・4キロ。県内では秩父方面から県西部や都心方面への最短ルートとして地域の幹線道路として機能している」とし、「県が幹線道路のネットワーク整備として重点的に進めている台・飯能工区バイパス工事の完了が見込まれ、7月に供用を開始する予定。それに伴い現道の引継ぎ事務を始める」と報告。

 開通を迎える台・飯能工区は、現道は歩道のない場所や大型車のすれ違いが困難な場所が点在し、安全面の問題が指摘されていたことから、狭あい箇所の解消と交通の円滑化を図るため、現道拡幅を避け、山側を切り開くバイパス整備を計画。

 平成17年度から用地取得に着手し、既に供用開始している現道拡幅区間の久保・台工区から広域飯能斎場付近までの延長1540メートルにわたり、幅員12・5メートル(車道7・5メートル、両側歩道2・5メートル)の計画で整備を進めてきた。

 大沢堀川に架設した橋梁については、地元自治会のアンケートにより台大橋と名付けられた。開通に向け工事は最終段階を迎えており、飯能側と日高側の現道との2か所の接続部分には信号機が設置される。

 整備完了後、市は現道区間700メートルを引継ぐことになり、引継ぎに関する覚書を県と締結した後、必要な条件などについて協議を進め、隣接する飯能市と調整を図りながら市道の認定に関する事務手続きを進めるとしている。

 供用開始に伴い7月に式典が予定されているが、日程等については県が今月24日に発表する見通し。

 全協終了後、現地で議員視察が行われ、集まった議員たちは飯能県土整備事務所職員の案内で台から飯能市境付近まで歩いて視察。台大橋の周辺や歩道沿いの法面(のりめん)などの様子を確認し、「現道は幅員が非常に狭く、歩道もなかったことから沿道の住民や歩行者が常に危険を感じていた。バイパスは両側に広い歩道が整備され、安心安全につながる」「長年の懸案だった難所が解消されることは、地元としても大変喜ばしい」などと感想を述べた。