商店街の空き店舗活用 コミュニティスペース「Bookmark(ブックマーク)」

プロジェクトメンバーの(左から)徳永さん、赤井さん、双木さん

 飯能銀座商店街に、空き店舗を活用したコミュニティスペース「Bookmark(ブックマーク)」が1日に開設し、8日にオープニングイベントが開催される。

 小さい子どもが木の玩具で遊べる木育スペースをはじめ、飯能を拠点に活躍する作家の作品や天然酵母パンなどのショップ、飯能初となるコワーキングスペースを併設している。プロジェクトメンバーの赤井恒平さんは「人と人がつながる場となり、まちの活性化に一役買えれば」と話している。

 同所は以前、本屋だった場所。数年前に閉店し、空き店舗となっていた。物件のオーナーから、市内でシェアアトリエ「AKAIFactory(アカイファクトリー)」を運営する赤井さん(36)に「若い人たちが集まってくるような場所にしてほしい」と依頼がきた。

 そこで、「場の役割をつくり、にぎわいを取り戻す」という理念に共感した双木洋介さん(36)、徳永一貴さん(44)を含めた飯能出身・在住のメンバーが集まり5人で有限責任事業組合「Akinai」を立ち上げ、オープンする運びとなった。

 飯能銀座商店街に面し、間口の広いガラス張り。床材に西川材のスギやヒノキを使用した室内は、いくつかの機能を備えている。

「飯能でこれから育っていく小さな子どもたちに、木とふれあえる場がほしい」。そんな思いから導き出された「木育スペース」では、市内在住のTOYクリエイターである野出正和さん(無垢工房)の玩具などで自由に遊ぶことが出来る。

 併設されているショップスペースでは、木の玩具や陶芸、工芸などの作品、天然酵母パンなどを販売し、コワーキングスペースを設け、スペースを共有しながら仕事を行うオフィス環境を提供。このほか、ヨガや陶芸などの教室や各種ワークショップ、ミニシアターなど、子ども連れでも気軽に参加出来るイベントを開催する予定だ。

 同所の名前は、以前の店舗の歴史を残したいという思いと、ブックマークにはお気に入りという意味があるので、皆さんのお気に入りになれるようにとの意味で名付けた。

 赤井さんは「出産・育児で職を離れなくてはならないお母さんの中には、生活が落ち着いたら“また働きたい”と思っている人がいる。そこで、働きたいお母さんとコワーキングを掛け合わせることで、仕事を生み出すことを目指したい。また、若い人たちがチャレンジする場というのも含めて、今後この場所に集まる人と人とのつながりから、その人の生活スタイルに合った働き方につなげていき、地域の活性化になれば」と話している。

 8日のオープニングイベントは正午から午後3時まで開催される。木の玩具で自由に遊べるほか、飲食の販売、ヒーリングミュージックユニット「AMIDA」の投げ銭ライブが行われる。

 住所は飯能市仲町3-2。オープンは火曜~日曜日の午前10時~午後6時。木育スペースの利用は無料。イベントスペース、ショップスペース、コワーキングの利用は使用料あり。出店者募集中。

 問い合わせはcontact@akinai.siteへメールを。また、クラウドファンディングで協力者を募っている。https://camp-fire.jp/projects/view/22464がアドレス。