飯能春まつり中止 観光協会、苦渋の決断

毎年、市内外からの大勢の人たちで賑わう飯能春まつり

 飯能市の天覧山下の中央公園に咲く約120本のソメイヨシノを観賞し、露店やステージからの各種催しなどを楽しむ、春の一大イベント「飯能春まつり」の今年の開催は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止となった。ボンボリの点灯、ステージ、飲食等の出店も行わない。主催する、(一社)奥むさし飯能観光協会(古島照夫会長)がこのほど、苦渋の決断を下した。

 飯能春まつりは、市のシンボルである天覧山下の中央公園を主会場に毎年3月下旬から4月上旬に開かれる春の一大恒例行事。期間中はコンサートや民踊大会、歌謡の集い、各種売店などを目当てに大勢の人出で賑わい、昨年は約4万5000人が訪れた。

 今年は、3月28日から4月5日までの日程で計画されていた。

 県内外各地の桜まつり開催中止が相次いで発表される中、奥むさし飯能観光協会も開催可否について協議、新型コロナウイルス感染症拡大防止をすべきとの結論に至り、中止が決定した。

 ステージ発表などを行う各種団体や露店商などへは、中止決定を報告した。

 近隣では、狭山市の3月28日開催の入間川河川敷での「桜まつり」、4月4・5日に狭山稲荷山公園で開かれる「桜まつり」が中止。

 飯能春まつりについては、平成23年時が東日本大震災により中止を余儀なくされている。同まつりが取り止めとなったのはこの年が初めてで、今回が2度目。

 古島会長は「楽しみにしている大勢の方々には大変心苦しく思うが、健康第一に考え、止む無く中止という苦渋の決断をした。ご理解をいただきたい」と話している。