緊急事態宣言発令 外出自粛要請や施設使用制限など知事権限で

 安倍晋三首相は7日午後5時45分、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、「国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある事態が発生したと判断し」、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、特措法)に基づき、初の「緊急事態宣言」を発令、趣旨等を説明した。対象地域は、埼玉、東京、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、8日午前0時から効力が発生した。期間は大型連休が終了する5月6日まで。なお、安倍首相は必要がなくなったと認められるときは速やかに解除する、と表明した。緊急事態宣言を受け、同日夜、大野元裕県知事もメッセージを発表。県はマスク等医療品の売渡しなどを強制力をもって要請することも可能になった。また特措法に基づき、飯能、日高など市町村も対策本部を設置する。

 大野県知事らは、期間や区域を定めて、不要不急の外出自粛等の要請などの措置を講じられる。

 強制力のある権限は、新型コロナの感染症拡大により、患者数が急速に増え、医療崩壊が懸念されるほど病床数が足りなくなった場合など、医療提供体制を確保する目的で、臨時の医療施設を設けるため、個人所有の建物や土地を強制使用することができる。また、マスクなど医療品、食品等生活必需品を確実に確保するため、事業者などに売渡しを要請し、応じない場合は物資の収用も可能。

 生活の維持に必要な場合を除き、外出の自粛が要請可能になる。

 学校については、県立校は知事判断で休校でき、市町村立・私立学校に対して休校を要請・指示できる。

 遊技場・映画館及びイベント等多数の人が集まる施設などは、使用停止等を要請・指示でき、指示に従わない場合名称を公表可能。

 生活出需品などを輸送する事業者に緊急物資の運送を要請・指示もできる。

 感染予防用ワクチンなどが完成し接種可能になった場合は、国の財政負担で予防接種の実施ができる。