カヌー工房、イオンと連携 廃校活用し遊びの場提供

工房内で製作途中のカヌーをチェックする山田理事長

 認定NPO法人名栗カヌー工房(山田直行理事長、飯能市下名栗)=以下、カヌー工房=はきょう24日、子どもの遊戯施設を全国展開する(株)イオンファンタジー(藤原信幸代表取締役社長、千葉県千葉市)=以下、イオン=と業務提携の協定を締結する。

 今後は、廃校する中学校を活用し、イオンとともにカヌー製作のほか、森林体験など自然を生かした本格的な遊びと学びの場を提供する新事業に乗り出す。

 カヌー工房とイオンの業務提携は、以前からイオンが工房の木工品開発技術の高さと、メッツァ内の関連施設であるソグベルクの活動などに着目していたことが発端。

 イオンは屋内ゲームセンターなど、イオンモール限定の事業が中心。が、子どもだけでなく、大人も楽しめるカヌー作りなど木工や自然を生かした本格的な遊びの場を創出するアウトドア事業を模索。

 それには新規事業展開にカヌー工房の技術力が欠かせないと判断、業務提携を打診していた。

 卓越した木工技術を持つカヌー工房が製作した西川材素材の木工品などが、将来的に全国のイオンの店舗での独占展開ということも可能となる。

 協定は、カヌー工房とイオンが連携、協力することにより、市内の森林資源を活用した事業の実施を通じて、多くの人々に遊びと学びの場を提供し、市内の森林の持つ多面的機能の高度発揮と地域の活性化を図るのが目的。

 締結式はカヌー工房を会場に午後3時から。出席予定者は山田理事長、藤原社長、大久保勝飯能市長。

 なお、飯能市については、市指定管理者制度に基づき、工房施設の管理運営をカヌー工房に任せているが、建物などの施設を工房に譲渡することも検討している。

 ▽イオンファンタジー=ショッピングセンター内を中心に、ファミリー向けアミューズメントやインドアプレイグラウンドといった子どもとファミリーが楽しく過ごせる遊び場を提供。国内に加え、2007年からはアジア諸国への事業を拡大し、店舗数は11月末現在、8か国860店舗。埼玉県内には狭山店、入間店、大宮店、ふじみ野店、レイクタウン店など。資本金17億8500万円(2020年2月期)。