いじめの未然防止・早期発見に 美杉台中「スクール・バディ」を養成

生徒たちにアドバイスを送る瀧田さん

 飯能市立美杉台中学校(中村力校長)は、独自のいじめ防止対策として、「湘南DVサポートセンター」に講師を依頼し、「スクール・バディ」と呼ばれる生徒主体の支え合いシステムを構築・養成し、いじめの未然防止や早期発見のための取り組みを行っている。

 この取り組みは、県内では同校が初という。中村校長は「いじめの根絶はもちろん、もう一歩進めて、生徒一人ひとりが安心して伸びのびと学校生活を送るための取り組みでもある」と話している。

 「スクール・バディ」とは、生徒が主体となり、「映画製作」「演劇」「校内放送のDJ」「新聞・ポスターづくり」など、いじめを未然に防ぐための様々な企画を考え情報を発信し、学校から傍観者をなくすための活動を行うもの。

 講師を務める「湘南DVサポートセンター」は、神奈川県藤沢市にあり、子どもたちが暴力によらない問題解決方法を身に着け、人権侵害の起こりにくい地域社会を作ることを目指し、同県や東京都を中心に活動している特定非営利活動法人団体。

 同校では今年2月に、県教育委員会からの依頼で同サポートセンターの講師による「いじめ防止プロジェクト講演会」を、現在の2・3年生と保護者、地域の人々を対象に実施した。

 その後、生徒たちの声に応え、2年生を対象に、同サポートセンターの支援で、同校独自にいじめ防止プロジェクトのワークショップを3月中に4日間行い、生徒に「スクール・バディ」希望者を集ったところ30人ほどが希望したため、取り組みの継続を決定。

 5月には1年生にもプロジェクトの内容などを説明したほか、職員研修も行った。そして6月、「スクール・バディ」を希望する20人ほどの生徒に対し、養成トレーニングを3日間実施した。

 この日は面談練習とポスター作り。面談練習では、2人1組となり、悩みを抱えている生徒が相談に訪れたという設定で行われた。

 同サポートセンターの瀧田信之理事長は生徒たちに「相手が黙っていても大丈夫。話したくて来ているので、そのうち話をしてくれる。もし、話が全然進まなくても、“もう一度話を聞きたいから、また来てね”と声を掛けてあげて。また来たら、その人は皆を信頼したということ」などとアドバイスを送った。

 その後3組に分かれ、ポスターを制作した。

 養成トレーニングに参加する2年生の男子生徒たちは、「最近、いじめに関するニュースが多く、深刻な状況だと感じている。いじめをなくすのはもちろんだが、起きない環境にすることが大切だと思う」などと話している。

 今後は、基礎作りや校内の空き教室を活用しての相談活用、小学校での相談活動などを検討している。