日高市・日高都市ガス・東京ガス カーボンニュートラルのまちづくり包括連携協定

協定書を手にする(左から)小西広域エネルギー部長(東京ガス)、谷ケ﨑市長、和井田社長(日高都市ガス)

 日高市は、日高都市ガス(下鹿山、和井田高史社長)、東京ガス(港区、内田高史社長)と「カーボンニュートラルのまちづくりに向けた包括連携協定」を締結した。

 3者が相互に連携し、脱炭素社会に関する知見や技術を活用してカーボンニュートラルのまちづくりを目指すもので、今後、定期的な協議を通じ、具体的な実施内容を決定していく。

 同市は、脱炭素社会の実現に向け、昨年2月に埼玉県西部地域まちづくり協議会構成5市(日高市・飯能市・所沢市・狭山市・入間市)として、2050年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ共同宣言」を表明。

 その取り組みの一環として、2者との連携を図ることとした。

 同協定での連携事項は、①ゼロカーボンシティ実現に向けた取組のトータルコーディネートに関する事項②エネルギーの地産地消に関する事項③低炭素エネルギーの調達や公共施設等への提供に関する事項④エネルギーデータの活用等によるエネルギー最適化に関する事項⑤地域の防災機能強化等レジリエンス強化に関する事項。

 ⑥地域の目線で新しい価値や営みを創る価値共創に関する事項⑦学校等における環境エネルギー教育や食育等を通じた啓発活動に関する事項⑧各種取組における専門的人材の支援強化に関する事項⑨その他日高市民のサービス向上に関する事項。

 協定締結式は日高市役所で行われ、谷ケ﨑照雄市長、日高都市ガスの和井田社長、東京ガス執行役員の小西雅子広域エネルギー事業部長らが出席し、協定書に署名を交わした。

 谷ケ﨑市長は「日高市はゼロカーボンシティの実現に向けスタートを切ったところで、具体的な取組目標やその手段などを定めた計画づくりに着手しようという段階。このような中、包括連携協定の締結に至ったことは、大変喜ばしい」とし、「本協定には、ゼロカーボンシティ実現に向けた取組のトータルコーディネートに関する事項が含まれており、計画づくりにあたって民間企業の知見を活かしたお力添えをいただきたい。また、環境教育やレジリエンス強化などさまざまな分野において、協議しながら本市にマッチした具体的なご提案をいただき、本市のゼロカーボンシティ実現に向けた取組が加速していくことを期待している」。

 昨年創業50周年を迎えた日高都市ガスの和井田社長は、「自然の魅力はそのままに、脱炭素を実現しながら街の活性化を図るという大きな目標のために、市が策定した環境基本計画をはじめとする事業計画等に沿い、市民が住みよい活気に満ちた街づくりを実現するために、東京ガスとともにお手伝いができることは無上の喜び。さまざまな場を通じて市並びに市民の皆様に貢献して参りたい」と述べた。

 東京ガスが地方自治体や地元エネルギー事業者と「脱炭素のまちづくり」の実現に向けて協定を締結するのは4例目という。

 東京ガスの小西広域エネルギー部長は「さまざまな環境配慮の取り組みを推進されてきた日高市に、日高都市ガスと東京ガスの“脱炭素のまちづくり”の実現に向けた提案を評価頂き、更なる脱炭素化のパートナーとして選んでいただけたことは、大変意義深い。東京ガスは、グループの事業活動全体で、排出するCO2 をネット・ゼロにすることに挑戦することを掲げている。今後も、脱炭素社会の実現に向けたソリューション・プロバイダーとして、カーボンニュートラル、レジリエンス、地域共創等の観点から地域の課題解決に取り組んで参りたい」と述べた。