「おいしい」小中学生に笑顔 ココア揚げパンにカレーシチュー

昔の人気メニューを味わう生徒たち(高麗川中)

 懐かしの人気メニューに大満足──。日高市の市制施行30周年記念事業の一つとして、同市の小中学生が5日、昔の学校給食の中で人気の高かった「ココア揚げパン」「カレーシチュー」を味わった。

 市内小中学校の給食約4600食を手掛ける同市学校給食センターによると、「思い出の給食を食べよう」と題し、当初は市制施行日の10月1日に合わせて提供を予定していたが、台風接近の影響で市内小中学校が臨時休校となったため給食も中止に。

 その後、小中学生からの根強いリクエストもあり、改めて11月の献立に組み込んだ。

 ココア揚げパンは、コッペパンの表面を油で軽く揚げ、ココアパウダーをまぶしたもの。カレーシチューはその名の通りカレーとシチューの中間のようなまろやかな風味、いずれも昭和の頃の小中学生の給食の人気メニューのトップクラス。だが、献立メニューも時代と共に変わり、今では提供する機会はほとんどないという。

 新型コロナ感染拡大防止のため、グループで給食を囲む姿は見られず、黙食での食事となったが、児童生徒たちは昔の人気メニューを美味しそうにほおばった。

 高麗川中学校3年の正田彩羽(まさだあやは)さん、小倉仙之助さんは、「ココア揚げパンは甘くてこおばしくて、すごくおいしかった。カレーシチューは全然辛くなく、まろやかだった」と笑顔を見せ、「昭和の頃の人気メニューを食べることができて、いい思い出になった」「小学校から9年間、給食を食べて育ったので、中学校を卒業するともう食べられないのかと思うと寂しい」などと話した。