飯能市、第一生命と包括連携協定 地域発展向け多分野で協働

協定を締結した飯能市の新井市長と第一生命所沢支社の沼崎支社長

 飯能市はこのほど、第一生命保険株式会社と包括連携協定を締結した。協定を契機に、健康づくりや子育て・高齢者支援、スポーツ振興、災害時支援に関する分野などをはじめとした地域社会の発展と、市民サービスの一層の向上を推進するため、多分野において協働して取り組むというもの。

 締結式は市役所市長応接室で行われ、新井重治市長と沼崎隆則所沢支社長が協定書にサインした。所沢支社管内の自治体で包括連携協定を締結したのは飯能市が初めて。

 第一生命によると、社会課題の解決のための3つのテーマ「健康の増進」「豊かな次世代社会の創造」「環境の保全」を掲げ、「世界中の人々が明るく健康的な生活を送り、緑あふれる環境の下で、全ての世代が活き活きと暮らせる豊かな社会づくり」を進めている。

 市は、「これらのテーマは、森林文化都市を宣言し、森林を健康増進や教育などあらゆる分野で利活用し“森林と人とのより豊かな関係を築きつつ、自然と都市機能とが調和するまちづくり”を進めている市にとっても非常に重要な要素であり、また、SDGsの目的である社会、経済、環境の3側面のバランスの上に、誰もが安心して暮らし続けられる持続可能な社会を実現させるためにも欠くことのできない要素」。

 また、「SDGsの17の目標の一つに“パートナーシップで目標を達成しよう”とあり、これまで以上に官民が力を合わせて取り組むことが重要」として、同社から協定の提案を受けてから約1年にわたり、両者の課題や目標などを共有するための対話を重ねてきたという。

 協定の連携事項としては、健康増進、ワーク・ライフ・バランスの推進、子育て支援・保育、青少年育成・教育、高齢者支援、スポーツ振興、産業振興・中小企業支援、環境保全、市政情報の発信、災害時支援、その他地域社会の活性化及び市民サービスの向上に関することの11項目。

 市の健康づくり施策の周知や、同社が社会貢献事業として季節の花を事業者に持参する「花一輪活動」に同市の森林の間伐材を利用したオリジナルの木製花瓶を活用するなどの事業に取り組む。

 協定書にサインした新井市長は「11項目に渡る包括連携協定を結ばせて頂いた。この協定を有効に生かしていくべく、市としても一生懸命取り組んでいくので、よろしくお願いしたい」と挨拶。

 沼崎支社長は、「今回このような社会貢献の機会を頂いたことを光栄に思いながら、しっかりと実績として、形としてやっていくことが大事だと思っている。これから色々とお互いにアイデアを出しながら、地域の皆さんのお役に立てるよう、飯能市が今まで以上に元気になれるよう頑張っていきたい」と述べた。

 西川材の間伐材を利用したオリジナルの木製花瓶を使った「新たな花一輪活動」について、所沢支社飯能営業オフィスの石川丈晃オフィス長は「地域の企業様に向けて花一輪をお届けしているが、これまではガラス製の花瓶だった物を、飯能市の特産である西川材を使用した木製花瓶をご提供することにした。市内の間伐材を使い、市内事業者への発注により製作したものとなる。西川材を使って飯能の魅力を伝えていきたい」としている。