新型コロナ 市の4次緊急経済対策決定 旅館やバス、商店街など支援

無マスク・飲酒などマナー悪化で、先月7日から閉鎖されている飯能河原(撮影による立ち入りは市、県、地元自治会の許可を得ています)

 飯能市はこのほど、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、都県境をまたぐ移動抑制などで売り上げが落ちた旅館など観光関連事業者や、料金収入だけで施設を運営している指定管理者などを支援する第4次新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を決定した。

 財源の内訳は、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金6952万9000円、埼玉県都市競艇組合からの特別補助金1000万円。

 第4次緊急経済対策の事業費は、これに市一般会計からの支出を合わせた約9000万円規模となる。

 今回の4次緊急経済対策については、国の交付金については、経済活動の制限や人流の抑制などにより影響を受けている事業者に対し、地域の実情に応じてきめ細かく支援の取り組みを着実に実施できるよう、地方創生臨時交付金の特別枠として、「事業者支援分」が交付される点。

 また、県都市競艇組合から市が実施する新型コロナウイルス感染症対策への支援として、特別補助金が交付されることが特徴。

 県都市競艇組合は、飯能市、狭山市、上尾市、草加市など県内15市で構成され、ボートレース戸田で競艇の開催を行っている地方公共団体。ボートレース戸田での収益金は、組合構成市に配分、まちづくりに役立てられている。

 観光事業者、交通事業者などへの事業継続支援を中心に取り組んでいく第4次緊急経済対策は次のとおり。

 【事業者支援】

 ▽観光関連事業者支援事業=不要不急な外出自粛や都県境をまたぐ移動の抑制等により影響を受けている観光関連事業者(宿泊施設)を支援(収容人数、営業形態等により補助)。

 ▽地域公共交通事業者支援事業=不要不急な外出自粛やテレワークの拡大等により影響を受けている路線バス事業者等を支援(総走行距離数、登録台数により補助)。

 ▽がんばる商店街等応援事業=がんばる商店街等応援補助金制度により事業者発意による感染拡大防止対策を踏まえた活性化事業を支援。

 ▽小規模事業者等持続化・事業再構築支援事業=国の小規模事業者持続化補助金等の交付決定を受けた事業者の事業継続のための前向きな取り組みや事業の再構築の取り組みに係る事業者負担分の支援。

 指定管理者事業継続支援事業=指定管理料収入がなく、料金収入のみで運営している指定管理者への事業継続のための支援。指定管理施設での新しい生活様式の実現に向けた対応経費を支援。

 【生活支援】

 ▽自宅療養者支援事業=新型コロナウイルス感染症に感染した自宅療養者、同居人への配食サービス等の支援(一般会計予備費対応)。

 【感染予防・拡大防止】

 ▽感染予防・拡大防止啓発事業=ハザードマップ等に避難所等における感染予防・拡大防止対策を記載し全戸配布(一般会計当初予算対応)。

 ▽避難所等感染予防・拡大防止事業=避難所内へのパーテーション等の配備。

 ▽公共施設感染予防・拡大防止事業=公共施設への消毒液、飛散防止パネル等の配備。

 ▽河川区域感染予防・拡大防止事業=飯能河原への立入禁止処分に伴う警備(予算流用対応)。

 ▽新成人応援連携感染予防・拡大防止事業=民間事業者との連携により実施する新成人に向けた記念事業周知の経費(一般会計予備費対応)。

 ▽庁内キャッシュレス決済推進事業=キャッシュレス決済可能窓口の増設(予算流用対応)※以上、同緊急経済対策事業は施策、内容、事業費等に変更が生じる場合がある。

 このうち、観光関連事業者支援は、市内で営業するホテル、旅館、宿所(キャンプ場やロッジ)28施設が対象。地域公共交通事業者支援については、タクシー事業者も含むとした。

 また、指定管理者事業継続支援は、市からの指定管理料収入がない指定管理者で、対象施設は市内ではさわらびの湯だけとなる。新成人応援連携感染予防・拡大防止は、今年1月に記念事業を行った団体への支出。