「あまがえるのぼうけん」を手にするかわしまさん

「あまがえるのぼうけん」を手にするかわしまさん

 今年4月に世界文化社から出版され、飯能市八幡町在住の絵本作家・かわしまはるこさん(54)が絵を担当した「あまがえるシリーズ第2弾『あまがえるのぼうけん』」の原画展が、丸善丸広飯能店(6階)で開催されている。

 9月12日まで。同シリーズは飯能市も舞台になっており、困難な自然に葛藤しながらも、無邪気に、逞しく生きるあまがるたちの生態を映した絵本シリーズとなっている。15日には、かわしまさんと作者の舘野鴻さんが会場を訪れる予定。

 かわしまさんは、飯能高校の卒業生。2006年から絵本作家で生物画家の舘野さんに師事し、昆虫や植物などの観察方法や生物や生物画を学びリアルで精密な水彩画を描いている。

 「いしがきのすきまに」(福音館書店)、挿絵に「野鳥が集まる庭をつくろう」「世界の美しき鳥の羽根」(誠文堂新光社)などがある。

 シリーズ第1弾の「あまがえるのかくれんぼ」は、もともと年間購読でのみ販売されており、単冊での購入は出来ないが、同書店では地元で活躍する絵本作家として紹介したところ、何人もの来店者から「ぜひ購入したい」との声が寄せられたという。

 そこで、同店を中心に単冊購入が出来る単行本化を希望する署名運動が起こり、1か月で400人以上の署名が集まり、ハードカバー化され出版された。

 作者の舘野さんは、絵本画家として知られる熊田千佳慕さんに幼少期から師事し、絵本作家・生物画家として活躍。2017年には「つちはんみょう」(偕成社)で小学館児童出版文化賞を受賞している。

 以前から自然や生き物が好きだったかわしまさんは、師事する舘野さんの影響もあり、自分で描く生き物などを捕まえて飼育したり標本を作ったりするフィールドワークをはじめ、絵本に登場する3匹のカエルは、実際に飼育しているカエルたちがモデルとなっている。

 作中に登場する背景や植物などは全て実物を見ながら描き、今回の絵本も自然に詳しい近藤昇さん、京子さん夫妻(岩沢在住)協力のもと、宮沢湖周辺をはじめとした精明地区、天覧山や多峰主山、加治地区を取材し、参考にしたという。

 今回の『ぼうけん』についてかわしまさんは、「森の中へ探検に行くことにした3匹のあまがえるが、見たことがない世界にはしゃぐも、そこには野生の生き物たちには逃れることの出来ない、食うか食われるの世界がある。今日を精一杯生きて眠り、また明日がやってくるという、何かを成し遂げることだけが素晴らしいことではないと思うということを感じてもらえたら」。また、「市内の馴染みの風景も登場するので、絵本というと子どものイメージだが、年齢関係なく色々な世代の方に興味を持ってもらえると嬉しい」と話している。

 展示している原画は15点だが、9月2日からは全19点を展示予定。かわしまさんの今月の在廊日は、15日、22日(いずれも午前10時~午後5時)、28日(午前10時~正午)、29日(午前10時~午後5時)。15日は、舘野さんも在廊する。

 丸善丸広飯能店の営業時間中は自由に見学可能。営業時間は午前10時~午後7時。問い合わせは、973・1111へ。