新井市長が初登庁 対話重視のまちづくりで舵取り

職員などから花束贈呈を受けた新井市長

 飯能市長選挙で初当選した新井重治市長(68)が10日、市職員らの出迎えを受け市役所に初登庁した。

 午前8時15分に公用車で庁舎前に到着し、ずらりと並んだ支持者、職員から盛大な拍手と花束の贈呈で迎えられた新井市長は、感謝を表すとともに「大変緊張している。市民の皆さんのために一生懸命頑張っていく。どうぞよろしくお願いしたい」と述べた。

 地元飯能市に生まれ育ち、市職員として土木や都市計画分野に従事。建設部長を経て副市長を務めた後、市議1期を経て市長選へ挑んだ。現職を破って初当選を果たしてから約1か月間は、今後の市のあり方について関係者と意見交換をしてきたという。

 登庁後、市長応接室で取材に応えた新井市長は、「身の引き締まる思い」と改めて心境を語り、市政運営について、「選挙期間中から訴えてきた対話重視のまちづくり、市民と対等な立場でのまちづくりに取り組みたい。市民の方から意見を頂き、市の考えも的確に伝えるよう努め、市民と共につくる飯能市を目指す。子どもたちの元気な声があちこちから聞こえるようなまちを作っていきたい」。

 「具体的には、自然災害に強く、環境に優しいまちづくり、にぎわいのあるまちを目指す。防災や環境に配慮した公共事業に努め、まちなかの活性化については、観光客をいかにまちなかに誘導するか、地元商店街など関係機関と協議していきたい」と述べた。

 また、「42年間飯能市役所に勤め、市のことは隅から隅まで分かっているつもりだが、刻一刻と状況は変わっている」とし、「一番大きな問題はコロナ対策。国・県の対応、市の対応について市民に分かりやすく示し、素早くワクチンを供給できるよう取り組んでいく。市民に対しては、引き続き自粛などのお願いをしていくことになるが、市として丁寧な対応に努めたい」などと語った。