飯能河原を一時閉鎖 岩根橋から下流矢久橋まで 新型コロナ感染防止策

割岩橋から見た飯能河原(3日撮影)

 家族連れや若者らの水遊びやキャンプ、バーベキューなどで混雑している飯能河原等について、飯能市は県と連携、7日から一時閉鎖する。閉鎖期間は緊急事態措置終了(現時点で8月31日)まで。

 河川は、一般的に魚釣りなど使用は自由。ただ、飯能河原については市・県や地元自治会、観光協会らで組織された飯能河原利用調整会議が河川敷地を商業利用などをするための占用許可を河川管理者の県から得ていることから、立ち入りを規制することとなった。

 現在、新型コロナウイルス感染者が急拡大し、埼玉県には2日から緊急事態宣言が発令され、旅行や外出など自粛要請が出されている。しかし、飯能河原とその上下流域については、市によると県南東部や都内ナンバーの車での来訪者が多かったという。

 市は、7月4連休中に飯能河原で感染防止対策の周知徹底を呼び掛けたが、河原利用者のほとんどがマスクをせずに、飲酒する光景が多数見受けられたと指摘する。

 川遊びシーズンが本格化しているが、今後、お盆休みに突入すると一層の利用者増が予測。感染リスクの高い状況のまま、利用を継続させることについて、感染拡大及び地域住民の不安が増幅していくことが懸念されていた。

 閉鎖するエリアは、岩根橋から下流、矢久橋までの間約1450メートル。このうち、占用許可を得ている堰下付近から割岩橋までの約350メートルについては市管理で閉鎖する。

 占用許可区域以外の岩根橋から堰下付近までの約300メートルと割岩橋から矢久橋までの約800メートル区間の河川敷については、県管理での閉鎖となる。

 閉鎖方法については、河川敷に入れないよう境界にロープを張るか、バリケードを置くなどして規制する。規制期間中は、定期的にパトロールを行い、閉鎖区域の河川敷で川遊びやバーベキュー客がいた場合は、その場からの立ち退きを要請する。また、閉鎖エリア内は魚釣りでの立ち入りも禁止となる。

 閉鎖区域内には観光客用の公衆トイレが設けられているが、閉鎖するかどうかは検討中という。閉鎖エリアに接していても民地であれば、バーベキューなど使用に規制はかからない。