高麗川駅東口開設向け実施設計へ 令和4年度着工、8年度供用開始

駅舎のイメージ

 日高市は、市の玄関口となる高麗川駅の東口開設をめざし、新駅舎と自由通路の整備に向けJR東日本と協議を進めており、今年3月に基本設計が完了、4月には実施設計協定を締結した。

 今年度中に詳細な設計を進め、令和4年度に着工、約4年間の工事期間を経て8年度供用開始との見通しを示している。今月23日には地元説明会が開かれ、事業の進捗が説明された。

 市は平成27年度から、高麗川駅東口の開設、駅舎の橋上化と東西を結ぶ自由通路の開設についてJR東日本八王子支社に対して申し入れを行い、29年に同社と調査設計の実施に関する協定を締結。調査設計を経て、駅舎・自由通路の配置などを決めた。

 その後、住民説明会を経て、調査設計の結果に基づいて令和元年12月にJR東日本八王子支社と自由通路整備及び駅舎整備に関する基本協定と同基本設計協定を締結。協議を重ね、今年3月19日に基本設計が完了した。

 またこの間、令和2年4月には同事業が国の補助対象(都市構造再編集中支援事業)に認められた。

 基本設計完了を受け、今年4月26日には同社と実施設計協定を締結。今年度中に自由通路と駅舎の配置、詳細な仕様、費用の負担区分、用地の処理などについて詳細な設計を進め、4年度に施行協定を結んで着工、東口駅前広場工事を含め約4年間の工事期間を経て8年度供用開始を目指す。

 新駅舎・自由通路の計画によると、現在の駅舎の北側に2階建ての駅舎を新設し、八高線と川越線の5本の線路と2つのホームを跨いで東口へと降りる自由通路を整備。

 高麗川駅には通常運行で利用されている1~3番線、夜間を中心に車両が停泊する「滞泊線」として利用されている4~5番線の5本の線路と2つのホームがあり、現駅舎の北側に2階建ての駅舎を建設し、線路とホームを跨いで東口交流広場へと降りる延長約56メートルの自由通路を整備する。

 概算工事費は調査設計時は31・3億円だったが、基本設計後は29・9億円に圧縮された。

 高麗川駅は昭和8年に八高線東飯能駅~越生駅間の開通と同時に開業。15年には川越線の大宮駅~高麗川駅が開通し、昭和60年には川越線が電化、平成8年には八高線の八王子駅~高麗川駅間が電化となった。

 現在の駅舎は開業当時の建物を改修して使用しており、平成25年には駅構内で跨線橋とエレベーターの設置といったバリアフリー工事が行われた。

 同駅東側のエリアは住宅地としての土地利用が進み、市の複合施設となる生涯学習センター、商業施設や飲食店も多く存在する。

 市は東口開設を目指した東地区の整備計画を平成21年度に着手し、昭和53年に都市計画決定された駅前広場や都市計画道路高麗川駅東口通線の計画変更、市道拡幅やライフライン整備などを進めてきた。

 東口開設を見据え、今年度は、市道幹線6号(市役所通り)、市道B287号線(高麗川駅東口通線)の交差点整備として、電柱・電線の移設、交差点改良工事を実施する。