飯能商議所会館がウッドデザイン賞 木材多用の商工業者拠り所

特殊な工法により実現した大空間の会議所事務室

 飯能市本町の大通り商店街に面して、昨年完成した飯能商工会議所(矢島巌会頭)の木造2階建ての商工会館が、第6回「ウッドデザイン賞2020」を受賞した。

 ウッドデザイン賞は、木で暮らしと社会を豊かにするモノ・コトを表彰し、国内外に発信する顕彰制度。ウッドデザイン賞運営事務局が主催する。事務局は、(公社)国土緑化推進機構、NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク、(株)ユニバーサルデザイン総合研究所の3者で構成されている。

 応募できるのは、建築・空間・建材、木製品、コミュニケーション、技術・研究等、木に関するあらゆるモノとコト。

 飯能商工会議所の商工会館は、①ライフスタイルデザイン部門(木を使って暮らしの質を高めている)②ハートフルデザイン部門(木を使って人の心を豊かにし、身体を健やかにしている)③ソーシャルデザイン部門(木を使って地域や社会を活性化している)のうち、ソーシャルデザイン部門で入賞した。応募総数は、全国から432点。

 商工会館は、老朽化を理由に新築された木造2階建て(延床面積約783平方メートル)。地元西川材が多用され、東・西棟とそれを繋ぐ通路で構成されたシャープな外観が特徴。

 江戸時代、会館が立地する付近の大通りの商家と通りの間には「庭」と呼ばれる半公共的な空間があった。商工会館は、中庭やエントランスホール、屋上などを令和の庭として再現した。