大久保氏、3選向け出馬 「飯能を発展都市へ」 市議会一般質問で表明

議場で野田議員の質問に答える大久保市長

 飯能市の大久保勝市長(68)は、15日の市議会一般質問で、来年7月の任期満了に伴う飯能市長選挙へ3選目指して立候補する決意を表明した。市長選への出馬表明は、大久保氏が初めて。

 一般質問初日のトップに登壇した野田直人議員(みどりの会)の質問に答えたもの。

 大久保氏は、先月20日に開かれた12月議会前の定例記者会見で、市長選挙への出馬の有無を問う文化新聞の記者に、「12月議会の会期中に態度を表明したい」と述べていた。

 大久保氏は平成25年、飯能市長選挙に初出馬し、4選を目指した自民・公明推薦の沢辺瀞壱氏を破り、初当選。29年には自民・公明の推薦を受け再出馬し、椙田博之氏、長谷川順子氏の2人の新人を下して2選を果たした。

 大久保氏が飯能市政のかじ取り候補として、正式に名乗りを上げたことで、対抗馬の動きが今後顕在化するものと思われ、市長選への転身を狙う現職市議(60代男性)を含む、他の立候補へ向けた動きに注目。

 野田議員の質問とそれに対する大久保市長の答弁は、次のとおり。

 ▽野田議員(みどりの会)=大久保市長は、就任直後には子ども医療費の中学生までの無償化を実現し、その後も中学生までの子どもインフルエンザ予防接種費用の無償化、不妊治療費助成制度の創設、ゼロ歳児おむつ無償化など女性と子どもにやさしいまちづくりを進めてきた。

 また、大河原工業団地への企業立地100%を達成したほか、大平きのこ研究所の誘致、自主財源確保のためのふるさと納税の拡充を図った。あけぼの子どもの森公園にはトーベ・ヤンソン氏の名を冠するとともに、北欧風のギャラリーカフェ・プイストをオープンした。

 先月就任された入間市の杉島市長と大久保市長は長年にわたり、深い親交があると聞いている。杉島市長の掲げる「公約2020の政策宣言」には「元加治駅に南口を開設し、阿須・あけぼの公園へのアクセスの利便性の向上を図る」という文言が盛り込まれたということを聞いている。この課題が急進展したことは、大久保市長の強い働きかけがあったものと推察する。

 このほかよしもとクリエイティブ、ソニーミュージック」との協定締結、なによりもメッツァの誘致、ムーミンバレーパークの開設は飯能市の歴史、世界の歴史に残る大きな出来ごとである。

 一度体調を崩されたが、見事にカムバックを果たした。日課のジョギングは1日10キロに及ぶこともあるという。まさに、完全復活。気力、体力ともに万端と聞いている。大久保市長のパワフルな行動力は、飯能市民に元気を与え、飯能を元気にしてくれると私は思う。

 多くの市民が今の飯能市政の継続を強く望んでいる。大久保市長の市長選3期目の出馬についての考えを聞かせてほしい。

 ▽大久保市長=過分なお言葉を野田議員から頂いた。身に余る光栄。8年弱の成果をしっかりと言って頂いた。おっしゃられた通り、私は飯能が勢いを増してきたと。飯能に住んでよかった。そして、飯能に住みたいと。飯能はまさに人を惹き付ける魅力があるまちでなければいけないと思っている。それは県民のみならず、日本中の人を惹き付ける要素が今の飯能市には出来つつある。

 元加治駅南口のことも(野田議員は)おっしゃられた。入間市長と私は、10年来の深いお付き合いがある。区画整理の繁栄は南口の開設なくしてない。入間市の気持ち、飯能市の気持ちが沸点に達するまでの行動を起こすのは、私しかいない。

 杉島市長には、選挙戦の公約に元加治駅南口の開設を掲げて頂いた。まさに、私と入間市長の「やろうぜ」という気持ちが一緒になった成果である。あの地域が飯能の宝になるのは間違いない。しっかりと、入間市長と手を組んで南口開設に大きな汗をかく。職員とともにしっかりとやっていく。

 体調も万全、そして飯能市が消滅可能性都市から発展可能性へと移ったこの時期。可能性から発展都市へするのは、私がやること。飯能市を発展可能性から発展都市へする。ぜひ、ご理解を頂き、住んで良かった飯能、住みたい飯能に次の4年間、しっかりとやっていきたい。