生活意識や県民要望などを把握し、県政推進の基礎資料とするため、埼玉県は昭和43年から毎年「県政世論調査」を実施している。このほど、今年度の調査項目のうち、「生活意識」「県政への要望」等についての概要がまとまったことから、中間報告として発表した。

 県政に対して何を求めるかの問いに対し、回答の第1位は37・3%が上げた「新型コロナウイルス感染症対策を進める」だった。

 調査期間は、今年8月8日から28日まで。県内に住む満18歳以上の5000人を抽出して、アンケート用紙を郵送した。2834人が回答し、回収率は56・7%。

 設問は、「昨年と比べた暮らし向き」「生活全体の満足度」「新型コロナウイルス感染症の不安」「新型コロナウイルス感染症について不安を感じる理由」「新型コロナウイルス感染症について不安を感じない理由」「県政への要望」。

 それによると、昨年と比べて今年の暮らし向きがどうなったかの問いには、「変わらない」51・3%、「苦しくなった」40・9%、「楽になった」5・7%という結果。前年と比べて、「変わらない」は4・8ポイント減少し、「苦しくなった」は逆に4・1ポイント増加した。

 「苦しくなった」という回答者に、その理由を尋ねたところ、最多回答として「新型コロナウイルス感染症の影響」が上げられた。

 次に「あなたは、現在の生活について、全体としてどの程度満足していますか」と生活全体の満足度について質問すると、「不満」43%に対し、「満足」51・7%となり、平成27年度以降、6年連続で「満足」が「不満」を上回った。

 収束の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症について「ご自身が感染するのではないかという不安を感じていますか」と質問。結果、「とても不安を感じている」40・2%、「少し不安を感じている」42・3%となり、不安を感じている人は全体の8割を超えた。

 新型コロナウイルスに不安を感じる理由は、多い順に、①有効な治療薬の開発が進んでいないから74・9%②感染力が強いから64・8%③重篤な状態になったり、死に至る場合があるから56・4%④新しい感染症だから51・7%⑤検査体制が十分に整っていないから49・0%⑥医療提供体制が十分に整っていないから44・7%⑦県境を越えた人の往来が自由になったから25・0%⑧その他12・6%⑨店舗への休業要請が解除されたから12・3%⑩学校の授業が再開されたから7・2%⑪特に理由はない・なんとなく0・9%(複数回答あり)。

 有効な治療薬の開発が進んでおらず、感染力が強いことに回答者は不安を感じていることが分かった。

 調査では、新型コロナに不安を感じていない人にその理由も聞いた。以下、多い順に、①ウイルスに対して気をつける注意点がわかってきたから46・5%②重篤な状態になったり、死に至る可能性は低いから18%③特に理由はない・なんとなく16・7%④その他15・8%⑤自分が感染することはないと考えているから11・8%⑥かぜの一種だから6・6%⑦医療提供体制が整っているから6・1%⑧有効な治療薬の開発が進みそうだから5・7%⑨検査体制が整っているから3・5%(複数回答あり)。

 最後、県の行政全般の中で、現在、最も重点を置いてほしいもの、特に必要だと思うものについて3つまで選ぶ問いについては、「新型コロナウイルス感染症対策を進める」との回答が全体の37・3%となり、最多。以下、「災害から県民を守る」25・5%、「医療サービス体制を整備する」20・3%、「地球温暖化を防止する」17・3%、「高齢者の福祉を充実する」17・2%、「子育て支援を充実する」12・9%、「自然を守り、緑を育てる」12・9%、「防犯の地域づくりを進める」11・8%、「道路や街路を整備する」10・0%、「便利な交通網をつくる」10・0%と続いた。

 新型コロナウイルス感染症対策を進める項目は、令和2年度からの新設選択肢。元年度最多の県政への要望事項は、「高齢者の福祉を充実する」だった。

 県は最終的な調査結果について、12月下旬をめどに公表する予定でいる。