獅子舞奉納、今年は見られず 新型コロナで例大祭中止

毎年大勢の見物客が訪れる下名栗諏訪神社の獅子舞奉納

 8月22、23日に開催予定されていた飯能市下名栗諏訪神社の例大祭は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止することが決定した。

 太刀を勇壮に振る県無形民俗文化財の獅子舞が奉納されることで知られる祭りだが、戦時中を除いて中止となるのは初めて。

 下名栗諏訪神社の獅子舞の特徴は、一人立ちの獅子担当3人と、花笠をかぶりササラと呼ばれる4人が一組になって踊るところ。

 獅子3匹は、「女獅子(めじし)」「大太夫(おだい)」「小太夫(こだい)」と呼ばれ、200ある埼玉県内の3匹獅子舞の中でも代表的なものと、文化財や郷土史家など関係者の間で評価が高い。

 獅子舞奉納では、県内外から大勢の見物客が訪れ、境内を埋め尽くし、演者同士も接近するため、神社関係者、保存会が協議し、新型コロナ感染防止のためやむなしと中止を決断した。