右から消毒用原液を寄贈される大久保市長、浅見さん、榎本さん、細田さん

右から消毒用原液を寄贈される大久保市長、浅見さん、榎本さん、細田さん

 飯能青年会議所(JC)の有志を中心に結成された「子どもたちに消毒液をとどけよう協力会(以下協力会)」の実行委員3人が12日、飯能市役所を訪れ、新型コロナウイルス感染症の拡大が懸念される中、「たとえ微力であっても、子どもたちに安全を届けたい」という思いを込めた消毒用原液207リットルの寄贈について、大久保勝市長に趣旨や経緯などを報告すると共に、贈呈式が行われた。

 この消毒用原液は、市内の保育所や学童クラブなどに通う幼い子どもたちや、保育士などの手指用消毒液として使用してもらうために、協力会など市民有志32人の寄付金で購入したもの。

 新型コロナウイルスに感染する人が増える中、影響を受けて困っている人たちに何かできないか、という話が、JCの仲間内で発案され相談を進めるうちに、家族にとって大切で、市にとっても財産である幼い子どもたちや、休むことができない人たちの命を守るためにスピード感のある対応をしよう、という方向で話がまとまっていき、手指用消毒液ならば入手できそうなことが分かり、寄付金を集めて消毒液を購入し、市内保育所等に贈る取り組みが立ち上がった。

 4月半ばくらいから計画がスタート、今困っている人に、今必要なものをという趣旨でスピード感を重視したため、寄付額は一人一口3000円として目標金額を9万円におき、締切を5月6日(目標金額に達した時点で終了)に設定して呼び掛けたところ、1週間程度で、友人、知人、保育所や学童保育に子どもを預けている保護者など32人から賛同を得て、目標を超える金額が集まったという。

 その寄付金で207リットル分の業務用の高濃度の弱酸性次亜塩素酸水を購入、市の保育課に寄贈した。

 協力会の説明では、主成分は次亜塩素酸ナトリウムと酢酸で、両方とも食品添加物に指定されている安心な物質だが、一般のアルカリ性の次亜塩素酸ナトリウムの80倍の除菌力があり、使用する際は6~7倍に希釈し、1・2~1・5トン程度の手指用消毒液ができる、という。

 消毒液を託され保管している保育課では、公立保育所7か所、学童クラブ21か所、私立保育園7か所、認定子ども園2か所、小規模保育施設1か所のほか、私立幼稚園も含めた約50か所に平等に行き渡るようにする方針。消毒液を取りに来た施設から順に配布し、子どもたちを新型コロナウイルスの感染リスクから守る消毒液として、各施設ですぐに使用される予定。

 この日の寄贈式には、協力会実行委員の浅見友章さん(まるぼしクリーニング)、榎本順一さん(榎本造園)、細田智之さん(月光堂カメラ店)の3人が出席。

 浅見さんは、「声掛けした市内の企業の方たちは、『すぐにいいよ』と趣旨に賛同しくれ、寄付金もすぐに集まりました。皆さんと共通認識を確認でき、新型コロナに対する募金をきっかけに、繋がりの重要性を再認識しました。休めない保育所や学童保育の方たちの支援が少しでもできれば」と、消毒液に込めた思いなどを語った。

 大久保市長は、「市民を代表し市長として心から感謝します。この消毒液を使い切り、子どもたちを1人も感染させない、という成果を出すことが我々の使命と思っています。コロナに負けないで、飯能市は、コロナを糧としてステップアップするために、互いに横の連携ができた、というようなことも大事と思います」と、寄贈に感謝するとともに、コロナの感染拡大に対して市民の連携の重要性について語った。

 また、内沼和彦参事兼保育課長は、「保育所等では子どもたちの健康を守るために、感染防止策を講じながら頑張っていますが、手指用消毒液などはなかなか手に入らず困っている状況でしたので、今回の消毒液の次亜塩素酸水の寄贈は大変ありがたいです」と、感謝しきりだった。