地域経済の活性化拠点 商工振興など事業計画決める

 飯能商工会議所(矢島巌会頭)はこのほど、第95回臨時議員総会を西武ガス社屋内で開催、令和2年度に重点的に取り組む事業など各種事業プランについて全会一致で決めた。

 商議所については、大通りに面した元商工会館跡地に、地元西川材を多用した木造2階建(床面積782・90平方メートル)の新会館を建設していたが、予定通り3月末に建物工事はほぼ完了した。

 現在、商議所事務については飯能市役所東側の東京電力パワーグリッド(株)川越支社飯能事務所1階を間借りして行っているが、4月中の内部家具工事や外構工事などが終わるのを待って、今年5月の大型連休を利用して新会館へ引っ越し、同月7日から同場所で業務開始する。

 新会館については、奥むさし飯能観光協会、飯能ロータリークラブ、飯能ライオンズクラブ、飯能青年会議所、アクサ生命保険と共有する。

 2年度の商議所重点事業のうち、新会館の一般開放も盛り込まれており、計画では7月中にも1階多目的ホール(4400平方メートル)と2階中会議室(400平方メートル)を貸し出し(有料)、収益の一助とする考え。

 令和2年度飯能商工会議所の主な事業計画は、次のとおり。

 【財政基盤強化に関する事業】

 ▽令和2年度会員目標1600件▽アクサ生命保険と連携して、春季と秋季の2回共済加入キャンペーンを展開する。

 【商工振興に関する事業】

 ▽飯能市の活性化を図るため、飯能市と連携して創業者支援並びに空き店舗利用促進を図る▽飯能市、不動産業者(団体)と連携して当所ホームページ上に空き店舗情報を掲載し、事業者や創業者への利用促進を図る▽キャッシュレス決済の導入・簡易(モバイル等)POSレジ(販売情報を管理するシステムを搭載したレジ)及びクラウド会計ソフトの導入支援・普及を図り、管内商工業者の販売機会の維持・向上と共に、バックオフィスの作業軽減による生産性向上を支援する。また、事務局内に同体験コーナーを設置し、気軽に体験できる環境を整備する。

 ▽大規模災害の発生に対応するため、飯能市と共同して「事業継続力強化支援計画」を策定し、個々の事業者へBCP(事業継続計画)作成を推進する。同時に被災時の災害復旧のため、国や県の支援策を周知する▽飯能市商店街連盟、飯能市、奥むさし飯能観光協会、ムーミン物語と連携し、中心市街地に賑わい創出を図るための事業を積極的に行う▽飯能商工会議所・青梅商工会議所地域間交流会を開催する。

 【経営改善普及事業(小規模事業に関する事業)】

 ▽創業希望者を対象に、創業に関する知識を学べるセミナー及びスクールを開催する▽飯能市と共同で、地域課題の解決及び事業者の経営の発達を支援する経営発達支援計画の申請を行う。

 【商工観光事業に関する事業】

 ▽第10回「震災復興元気市」を開催する▽「はんのう路地グルメ2020」を開催する▽「はんのうパンフェスタ2020」を開催する。

 【青年部・女性会の活動に関する事業支援】

 ▽新たな地域活性化(案)の企画並びに実施協力する▽飯能まつり桟敷席事業に協力する▽郷土カルタ普及事業に協力する▽埼玉県商工会議所女性会連合会の会長及び事務局を受託し、事業を運営する。

 【商工技術の向上に関する事業】

 ▽各種検定試験を施行し、商工技術の総合的な向上を図る▽飯能地区珠算教育振興会の事業活動に協力する。

 【広報に関する事業】

 ▽広報誌をリニューアルし、各種の情報記事、諸官庁の連絡周知事項を掲載することにより、見やすい紙面づくりを目指し、会員への情報提供を行う▽商工会議所ホームページの全面リニューアルを行い、主たる顧客を明確にした使いやすいページにすると共に、SNSを積極的に活用し、飯能市・埼玉県・国の補助金情報やその他支援策並びに観光情報の発信を推進する。

 【金融に関する事業】

 ▽国、県、市の融資制度利用の普及・斡旋のために窓口個別相談の充実を図る。

 【税務・労務対策に関する事業】

 ▽関東信越税理士会所沢支部との連携により、各種会員サービスを図る▽政府のすすめる働き方改革に関して周知に努める。

 【商工会館の活用・運営に関する事項】

 ▽新会館を広く一般に開放し、年間利用や活用方法を検討し、収益の一助とする。

 【日本商工会議所・関東商工会議所連合会・埼玉県商工会議所連合会に関する事業】

 ▽日本商工会議所の国民生活委員会、労働委員会、エネルギー・環境委員会、まちづくり特別委員会、中小企業輸出投資専門委員会、観光・インバウンド専門委員会に所属し、各種情報の聴取のため会議に参加する。