愛称「ノーラ名栗」に決定 名栗湖下の加工直売所

直売所隣接地で進む調理室などの建設工事

 今年4月から新指定管理者によるサウナテントなど新たな施設運営が開始される飯能市下名栗の地場産品販売施設、市農林産物加工直売所=以下、直売所=の愛称が、市民公募、庁内選考委員会を経て「ノーラ名栗」と決定した。

 直売所については、夏には施設に隣接する0・7ヘクタールの土地でサウナテント、音楽、映画などのイベント、地元農林産物のマルシェなどの各種取り組みが始まるとともに、来年春にはグランピングによる宿泊事業も実施予定。

 これらは、名栗地域の地方創生を主眼に置いた取り組みで、現在、隣接地では野外ステージや調理室などの建設工事が急ピッチで進行中だ。

 直売所の管理運営業務を指定管理者として行うのは、(株)Wonder Wanderers(ワンダーワンダラーズ)=東京都中野区、須藤玲央奈代表取締役=。

 同社は、大型テントを利用した移動式ホテル「旅するアウトドアホテル The Caravan(キャラバン)」を運営している。

 愛称募集は、新指定管理者による運営開始とテントサウナやグランピング施設開設でリニューアルされる直売所について効果的に訴求でき、名栗地域への来訪者、地域住民に愛される施設としていくなどの目的で実施された。

 市農業振興課によると、市民からの応募点数は19件。中から、フィンランド語で「ゼロ」の意味があるノーラに、地域名の名栗を接続した「ノーラ名栗」が選定された。ノーラのみ記載の応募は複数あったが、ノーラ名栗とした応募は山手町に在住する男性一人だけだった。

 直売所の基本コンセプトは、名栗地域の豊かな自然の中で、都会の喧騒を忘れ、サウナテント、グランピング、森林体験などを通して、心身ともに浄化・リフレッシュ・リセットすることで、人が本来持っている純度の高い上質な感覚を取り戻す空間を提供すること。

 こうした施設運営のコンセプトに、ノーラ名栗から連想されるイメージが合致し、覚えやすく、親しみやすい言葉であるということが、選定理由となった。

 現在の直売所建物に付けられている「やませみ」の愛称はそのまま継続し、新愛称のノーラ名栗は直売所建物を含む、サウナテントやグランピングなど施設全体を示すものとなる。

 直売所隣接地の整備は、2工区に分け、令和元年度、2年度の2か年で実施。現在、直売所駐車場側の第一工区では野外ステージ、更衣室、調理施設などの建設工事が着手されている。