眼前で大迫力の取組 春巡業大相撲日高場所

力強い取組を行う貴景勝(右)

 日高市で初開催となった春巡業大相撲日高場所が4月25日、日高市文化体育館ひだかアリーナで行われ、力士を含む相撲関係者270人が来訪、アリーナに設けられた土俵上で迫力ある取組や公開稽古を披露した。市民など約2400人の観客が会場を埋め、横綱白鵬による綱締実演や、新大関貴景勝、横綱鶴竜らが繰り広げる大一番に声援や拍手を送った。

 勧進元挨拶として、日高場所実行委員会会長を務める谷ケ﨑照雄市長が土俵に立ち、日高市は相撲に縁が深く、奈良時代には高麗郡出身の高麗福信(こまふくしん)が相撲上手として宮中に召されたことや、同市の野々宮神社には江戸時代に作られた土俵が残され毎年子ども相撲大会が開かれていることなどを紹介し、「きょうは埼玉県出身の力士も登場するので、ぜひ皆さんの熱い声援を」と呼びかけた。

 巡業ならではの催しとして、力士が披露する七五調の囃子歌「相撲甚句」や、禁じ手や珍しい決まり手をコミカルに実演する「初っ切り」などが披露され、座布団付きのタマリ席やマス席では弁当などを囲んで観戦を楽しむ観客の姿も。会場の盛り上がりが最高潮に達した幕内取組では、力士の四股名が呼ばれるたびに歓声が沸き起こった。