今年も見事に飾りつけられたメーン会場の絹甚。カメラを手に訪れる人が後を絶たない

今年も見事に飾りつけられたメーン会場の絹甚。カメラを手に訪れる人が後を絶たない

 桃の節句が近付く中、風情のある雛飾りが飯能市内を彩っている。今年で14回目を迎えた「飯能ひな飾り展」には、市街地から山間地域まで商店や事業所、民家、公共施設など132か所が参加し、工夫を凝らした展示を実施。多くの観光客や市民がスマホやカメラを手に市内各所で「雛巡り」を楽しみ、まちに賑わいを作り出している。同展は、まちの活性化に向け多くの商店や民家が所有する雛飾りを活用し、気軽に参加できる行事として平成18年に始まり、今では春の訪れを告げる恒例行事へと成長した。飯能ひな飾り展実行委員会が主催し、同市商店街連盟が共催。3月10日まで開催中。

 メーン会場は、明治30年代後半に建てられた市の文化財「店蔵絹甚」(本町)。趣のある土蔵造りの建物内では、御殿雛や段飾り、掛け軸などとともに、絹甚の活用を図る絹甚運営委員会の企画事業として活動する「飯能布塾」が手掛けたつるし飾りが目を引く。

 つるし飾りは、子どもたちの健やかな成長と幸せを願い、花や鳥をはじめ、邪気を払う「桃」、悪い虫を寄せ付けない「唐辛子」、子孫繁栄の「石榴」など縁起の良いものを題材に、絹の布を使って制作。このほか、人生が丸い物となるようにとの願いを込めた「御殿まり」など、メンバーが一つずつ丁寧に仕上げ、毎年数を増やしている。

 商店街には、ひな飾り展をアピールするフラッグに加え「まちなか美術館」として、飯能市立飯能第一小学校の児童たちが描いた雛祭りにちなんだ絵が街路灯に飾られている。

 市外からも多くの来訪者があり、毛呂山町の片柳延子さんは「雛飾り展を見に来たのは今年で2回目。市松人形に着せる生地を探していて、つるし飾りの素材などがきれいで参考になった」。さいたま市から訪れた女性4人は「ピンクの旗がなびいていて、ひな飾りを飾っているお店がわかりやすい」「それぞれのお店が工夫した見せ方をしていて、どれもきれいで楽しめた」などと感想を話した。

 同展を主催する実行委員会の井上七恵委員長は「雛飾りを展示することでまちの活性化や新たな魅力づくりにつなげようとの思いで始まった行事。徐々にその輪が広がり、地域を結び、花を咲かせつつある。幅広い世代の人々が飯能に目を向けるきっかけになれば」と話している。

 期間中に行われている「雛めぐりスタンプラリー」は、イベント参加の店舗、民家、公共施設に設置してあるスタンプを20個集めると、特製のクリアファイルをプレゼント。また、「メッツァビレッジオープン記念”余白と、暮らす。“抽選会」として、スタンプを20個集めた人の中から抽選でメッツァビレッジ内で販売されている商品をプレゼントする。

 問い合わせは、飯能商工会議所974・3111へ。