20種類のアツアツ鍋堪能 飯能・日高鍋まつり

大勢の人々が繰り出した鍋まつり会場

 寒い冬を「アツアツ鍋」で盛り上げる人気行事として、第5回「飯能・日高鍋まつりin巾着田」が17日、日高市の巾着田で開催された。晴天に恵まれた会場では飯能・日高のご当地グルメとして知られる「飯能すいーとん」や「高麗鍋」をはじめ、20種類の鍋が用意され、市内外から約8500人が来場し、バラエティー豊かな鍋を堪能した。

 主催の飯能市・日高市賑わい創出連携事業協議会(古島照夫会長)は、飯能市、日高市、奥むさし飯能観光協会、日高市観光協会、飯能商工会議所、日高市商工会、NPO法人情熱塾、高麗郷‘Sで構成され、両市の観光活性化を目的に活動。鍋まつりは、観光客の減少する冬にご当地鍋で集客を図り、飯能・日高を散策してもらおうと、平成27年から巾着田を会場に開催している。

 開会式では同協議会の古島会長、谷ケ﨑照雄日高市長、大久保勝飯能市長が挨拶に立ち、「家族や友人、参加者同士、鍋をつつきながら交流を深めて頂きたい」などと呼びかけ、巾着田周辺やメッツァなど近隣の魅力をアピールした。

 飯能からは飯能すいーとん、しし肉鍋、飯能はんじょう鍋、カレー鍋、もつ鍋、フィンランド風スープなど10店舗、日高からは、キムチや地場野菜、高麗人参を使った高麗鍋をベースにさまざまな工夫を凝らした10店舗が出店。

 それぞれ1杯300円で販売され、テント前には来場者が長い列を作り、色々な種類の鍋を味わった。また、同時開催として「飯能市・日高市・西武鉄道合同ウォーク」が行われ、飯能駅をスタートして飯能河原、中央公園、高麗峠を経て会場に到着した人々が鍋を楽しむ姿が見られた。

 開始早々から長蛇の列ができ、昼前には完売となった「しし肉鍋」は、イノシシ1頭分・約10キロの肉を使用。ダシもイノシシの骨から取り、大鍋で一晩かけて肉を煮込み、野菜を加えて味噌で味を調え、仕上げにうどんを入れて提供した。

 しし肉鍋を味わった日高市高萩東の加藤久雄さん(67)夫婦は「クセは全くなくて牛肉に近い味。やわらかくて美味しかった」。出店者の有間渓谷観光釣場・町田喜久男さんは、「昨年より100食増やして500食を用意したが、おかげさまで大勢の方に来て頂き、昨年より早く完売しました」と笑顔を見せた。

 毛呂山町から夫婦で訪れた斉藤誠二さん(61)は、今年で3回目。「カレー鍋が気に入った。あとはやっぱり高麗鍋が美味しい」と満足の表情を浮かべた。

 鍋の他にも、味噌付けまんじゅう、狭山茶、お汁粉などの地場産品販売が行われたほか、ステージイベントとして、武蔵越生高校和太鼓部「青龍」、シンガーソングライター・文字山愛さんの演奏、飯能・日高近隣のよさこいチームによる「新春よさこい」が披露された。