子どもの見守りに活用されるデバイス

子どもの見守りに活用されるデバイス

 日高市は、低い消費電力で広いエリアをカバーできる無線ネットワーク「LPWA」を活用し、子どもや高齢者の見守り、河川等の水位監視に役立てる実証試験を行う。県の「LPWA通信網整備・利用促進」業務委託の一環で、県から提供されるLPWAに対応したデバイス(通信機能を持つ電子部品・機器)を使い、各分野での効果を探る。

 子どもの見守りについては、高麗小学校1年生の希望者を対象に既に実証試験を開始しており、昨年12月に保護者説明会を開いて希望者を募り、県委託業者からGPS搭載のデバイスを無償で配布。3学期の開始とともに、3月末までを期間に試験をスタートした。

 具体的な方法は、子どもにタテ9センチ、ヨコ5・2センチ、厚さ2・1センチの箱型のデバイスを所持させ、保護者がスマートフォンアプリやパソコンを利用して子どもの位置情報を確認するもの。所持する子どもが移動すると、3分に1回の頻度で位置情報が記録される。また、エリアを指定することが可能で、子どもがエリア外に出た際などに通知が送られてくる。

 高齢者見守りサービスは、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯を対象とし、家庭の冷蔵庫やトイレ等に県の指定したデバイスを設置、加速度センサーによってドアの開閉を感知し、離れて暮らす家族などにメールやLINEで知らせるもの。一定時間、冷蔵庫のドアの開閉が無い場合、何らかの異変があった可能性があることが家族に伝わる。

 実証試験の対象世帯は、市内在住の一人暮らしの高齢者または高齢者のみの20世帯で、広報紙やホームページを通じて2月中に世帯から先着で申し込みを募り、3月に県委託業者による機器の設置を行い、4月から1年間のモニター期間を設ける。

 河川等の水位監視については、過去の台風やゲリラ豪雨で冠水等の被害のあった箇所に通信対応の水位計を設置することで水位の上昇を早い段階で把握し、関係機関や周辺住民への情報提供、道路の通行止めなど迅速な初期対応による災害の未然防止を目的とするもの。 

 設置場所は、高麗川沿いの新堀橋(新堀)、東橋(横手)付近、小畔川沿いの落合橋(高萩)下流の3か所で、新堀橋には3月末までに設置予定。東橋付近、落合橋下流については設置位置を協議した後、4月以降に設置する予定としている。

 県LPWA業務は、鶴ヶ島市の農業大学校跡地周辺地域を先端産業・次世代産業の集積拠点とし、経済波及効果をもたらす土地利用を推進するために県と鶴ヶ島ジャンクション周辺13市町とともに策定した「鶴ヶ島ジャンクション周辺地域基本計画」に基づくもの。

 鶴ヶ島ジャンクションの半径10キロ圏域に位置する13市町を対象区域に設定し、区域内で、これまでインターネット等のネットワークに接続していなかったものに通信機能をもたせネットワークに接続して情報のやりとりと行う「IoT」の利活用を推進することとしている。

 業務委託で対象区域の13市町に実証実験の希望を取り、LPWAに対応したデバイスを提供することとし、日高市は3つの事業を希望。設置費、使用料、通信料等は平成31年度分まで県が負担することになっている。