表彰状を手にする加藤社長(右)と柿沼工務部長

表彰状を手にする加藤社長(右)と柿沼工務部長

 都市ガスの保安確保のために尽力し、特に年月の経過したガス管の交換を進める「経年管対策」に努めたとして、飯能市双柳の西武ガス(加藤正幸社長)が平成30年度「ガス保安功労者経済産業大臣表彰」を受賞した。同社は、各世帯の所有となる住宅敷地内に敷設され老朽化の進んだガス管の交換に成果を上げており、加藤社長は「市民の方々のご理解を頂き、経年管の交換を進めさせて頂いている。老朽化による腐食や地震による事故を防ぐため、今後も粘り強く交渉を進めて参りたい」としている。

 地中に埋設されたガス管のうち、亜鉛メッキ鋼管は、一般的に年月の経過とともに腐食が進み、交換目安は20年。経済産業省は老朽化の進んだ管について、腐食や地震に強いポリエチレン管などへ交換するよう推奨している。

 ガス事業者は腐食や地震による事故を防ぐため、随時、老朽化した管の交換を進めており、道路に埋設された管はガス事業者の資産となるため率先して入れ替えを行っているが、住宅敷地内に敷設されたガス管は各世帯の所有となるため、世帯主の同意を得て費用を負担してもらう必要がある。

 西武ガスは、経年劣化の進んだ管を腐食に強く耐震性の高い管へ交換する取り組みを平成5年から本格的に進めており、住宅敷地内の管の交換については、費用を負担する世帯の理解を得るためベテラン社員を専属で配置し、地道で粘り強い交渉を続けてきたという。

 その結果、平成15年度末時点には2115本あった交換対象のガス管は、同28年度末には357本まで減少、削減率は83・1%と高い水準を達成した。

 経産省が実施するガス保安功労者に対する表彰は、ガス事業に携わる関係者の意欲向上や住民の理解促進を目的に、都市ガスの保安確保のために尽力し、特に功労のあった個人や団体を表彰するもの。昭和53年12月に創設され、翌年から毎年表彰が行われている。

 西武ガスは、経年管対策の取り組みについて平成28年に経済産業省関東東北産業保安監督部長表彰を受賞しており、今回、日本ガス協会関東中央部会の推薦を受け、最高賞となる大臣表彰に選出された。表彰式は東京都千代田区のKKRホテル東京で行われ、加藤社長と柿沼和男工務部長が出席した。

 保安責任者を務める柿沼部長によると、今後も経年管の残存数ゼロを目指して担当者が粘り強く改善の交渉を継続するとともに、他の社員も定期保安検査やサービス業務などの機会を捉えて周知を図るとしており、加藤社長は「ガスの安定供給と保安の確保に努めるのが我々の使命。ガス管の交換の対象となる世帯には何度も訪問し、ご理解を頂いてきた。皆様に感謝するとともに、安心安全のため社員一丸となって今後も取り組んで参りたい」と話している。