類似ブロック塀は2校 大阪女児死亡事故受け

 飯能市教育委員会は、6月29日に開いた教育委員会定例会で、「学校施設のブロック塀緊急点検」などの結果について報告した。点検調査は大阪高槻市の小学校プールのブロック塀が地震で倒壊し、通学途中の4年生の女子児童が死亡した事故を受けてのもの。

 ブロック塀緊急点検は6月18日午前7時58分頃、最大震度6弱を観測した大阪北部地震により、高槻市の小学校プールのブロック塀が倒壊し、通学途中の同校4年生女子児童が死亡する事故が発生したとの情報を受け、今井直己教育長の指示により、その日のうちに実施された。

 点検作業では、プールの脇に設置された「類似ブロック塀」の有無を確認したが、それによると飯能第一小学校、加治中学校に類似の物が設置されていることが確認されたという。

 この類似ブロック塀については、高槻市のように嵩上げがしてあるのか、あるいはただ単にプールの脇にあるブロック塀なのかどうかについて定例会の中では担当職員から説明は行われず、委員からの質問もなかった。

 また、埼玉県教育局教育総務部財務課長の発信により19日付けで通知された「安全点検の実施、報告」を受け、20日に教育総務課施設担当職員と建築課職員が、改めて各学校に出向きブロック塀の調査を行ったことも報告された。

 点検の基準は、ブロック塀の高さと控え壁の設置の有無等で、具体的には高さ2・2メートルを超える塀があるか、高さが1・2メートルを超える塀であって、塀を支える控え壁が設置されていながら、控え壁と控え壁の間隔が3・4メートルを超えてしまっているものがあるかなど。

 結果、2・2メートルを超えるブロック塀が設置されていた学校は10校、1・2メートルを超えて控え壁の間隔が規定値にないという学校は11校で確認されたという。定例会では、学識地内のこれらブロック塀の所在場所、規模、状態などといったことについても説明はされなかった。

 教育総務課は、今回の調査で確認した箇所について危険度や緊急度を判断しながら、庁内関係部署との協議を経て、改修等の優先順位を決め、安全確保の措置を講じる方針という。

 定例会で今井教育長は、「詳細な確認をして危険なものは、早急に修繕をしていきたい」と話した。