飯能市議会6月定例会は最終日(22日)に5件の議員提出議案が提出、全会一致で可決された。提出されたのは、①特別養護老人ホーム整備事業者募集の早期開始を求める決議②日本年金機構の情報セキュリティー対策の見直しを求める意見書③旧優生保護法による不妊手術の被害者救済を求める意見書④地域材の利用拡大推進を求める意見書⑤ヘルプマークのさらなる普及促進を求める意見書。飯能市議会名で、決議は県に、意見書については国会に提出される。

 このうち、特別養護老人ホーム整備事業者募集の早期開始を求める決議は、執行停止となっていた特養ホーム関連予算を解除し、特養ホーム募集事務を開始することを県に要望したもの。決議内容は次のとおり。

 県議会2月定例会において、「特別養護老人ホーム等整備事業費」執行を停止する付帯決議が採択された。これは、特養の待機者数に対して計画増床数が少なすぎる問題や介護職員の不足、現時点で県内特養の空きベッドが702床あることなどの理由をあげて、これらの解決を明らかにし、第7期埼玉県高齢者支援計画との整合性を図り、議会に報告し、確認がとれるまで上記の予算の執行を停止するというものである。

 予算特別委員会の審議を通じて、平成29年度までに採択された事業は、予定通り執行されるものの、来年度以降新設される特養の募集事務は停止されることが明らかになっている。

 しかし、本市の特養待機者数は177名にのぼり、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」、認知症患者が認知症患者を介護する「認認介護」など、家族介護は限界となっている。

 もとより、介護現場で働く職員の確保が急務であることは議論の余地がなく、一部にある特養の空きベッドも早期に解決されなければならない。しかし、特養の待機者解消や介護職員不足、空床問題を理由に、新規募集を凍結することは、介護サービスを設実に求める高齢者やその家族にしわ寄せがいくだけで、矛盾をいっそう深刻にするだけである。

 介護職員不足は職員の配置基準や介護報酬、他産業より低い処遇や労働環境を放置してきた国の施策に原因があり、何よりもまず国に処遇改善も含めた職員確保対策を求めるべきである。そのうえで、県としても思い切った職員処遇改善と確保対策を進めるべきである。

 よって本議会は、直ちに特養ホーム関連予算の執行停止を解除し、特養ホーム募集事務を開始することを強く要望するものである。