供用開始を待つ大河原観光公衆トイレ

供用開始を待つ大河原観光公衆トイレ

 20日の飯能市議会(野田直人議長)6月定例会に登壇し、一般質問を行った山田利子議員(共産党)は、市議会の議決を経て予算執行された飯能河原の割岩橋下の観光公衆トイレの建て替え工事が、全員協議会への事後報告という形で、大河原の堰付近の観光公衆トイレの新築工事に変更されていた問題に関して市執行部の見解を質した。関連する山田議員の質問、市執行部の答弁について、ほぼ全文を3回に分けて掲載する。

 ■情報公開請求した変更時の会議録はメモ程度

 ▽山田議員=安倍総理が森友・加計学園のお友達に便宜を図り、国会では嘘と隠蔽、会議録やデータの改ざんなどあってはならない事が次々と明らかになり議会制民主主義が壊されている。そうした中にあって飯能市政は、計画性・透明性を重んじる立場からも議会軽視、市民無視にならない市政運営を行って欲しいとの思いで質問する。

 まず、「飯能河原の観光トイレ設置工事に伴う一連の経過について」3月議会に引き続き質問する。 

 今回、事故繰越しの説明が有ったが、私は、それに加えて、一連の庁内会議の会議録を情報公開請求した。そこまでしなくてもと言う担当課を信じて出してもらった。しかし、経営会議や財政課との内容や建築課との内容などメモ程度のものだった。設置場所を変更する、それも新設で大きく変わるという大事な事がメモ程度の事で進められて来た事は到底納得できない。どこでどう歪められて来たのかを尋ねたい。

 提出してもらったメモを元に時系列にして皆さんには、タブレットに送っているので見てほしい。

28年度、割岩橋観光公衆トイレの建て替えを決め、29年度3月議会で議決した。

 ところが、4月の中旬には変更することを結論づけ下旬には決定。7月には設計委託、業務契約締結。8月の全員協議会(全協)に報告されたのは、「リニューアルに先立ち堰付近に設置する事にした」と言う報告だった。一体どこでどうなって行ったのか明らかにして欲しい。

 2017(平成29)年度当初予算では割岩橋観光公衆トイレ建て替え工事として市議会に提案され可決されていた。年度当初の4月28日には副市長の決済で、大河原観光公衆トイレ新築工事に変更。「建替え」と「新築」、建設場所も割岩橋下から堰上流の民地へと、予算内容と全く別物になった。

 この重大な変更が副市長の決済一つでできるのであれば、予算も、市議会の審査も意味が無くなってしまう。副市長は市議会の全協に報告するように指示しているが、全協は報告の場であり審議の場ではない。全協への報告は設計業務委託契約締結後の事後報告。これも議会には報告されていない。議会を軽視するにも程があると言わざるを得ない。議会だけではなく市民をも愚弄したひどいやり方ではないか。

 ■3つ目のトイレ必要、全協の説明不足は謝罪

 ▽青田精一産業観光部長=まず、飯能河原堰周辺の市の中心的な考え方について。堰周辺においては、数十年の間大きな問題があり、地域住民、先人の取り組みによっても、解決への進展が見られず、市の観光推進の中で最も大きな課題と認識しており、この状況が長く続く中で、平成28年に入り、近隣の住民をはじめとする市民、多くの関係各位の人々の絶大なる力添え、尽力により飯能河原再生の環境が整い、堰周辺の施設が解体となった。飯能河原を都市回廊空間の一つとし、飯能河原とその周辺を観光飯能の核として、しっかりと作り上げるため、飯能河原の発展がイコール観光飯能の成長と考え、地元住民、関係者と共に、飯能河原利用調整協議会を立ち上げ、飯能河原の活性化に取り組んでいる。現在は、近隣住民、周辺自治体の理解・協力をもらい本当に民主的に事業が進んでいる所であり、この状況は10年前では全く考えられない、と強く感じている。

 当然のことだが飯能河原やその周辺は、特定の(企業のものではない。

 また、トイレの関係だが、以前に飯能の堰付近にトイレがあり、割岩橋下の所と、中央行政センターの下のトイレを合わせると3か所のトイレがあったが、堰周辺の施設と合わせて取り壊された現在、改めて3つ目のトイレの必要性をさらに強く感じるようになり、そのトイレはいつでも誰もが安心安全に使用でき、清潔な物でなければならないという事が重要であると考えており、飯能河原周辺の活性化や観光公衆トイレの役割などを考えると、この公共性についても強く認識している。このように市の観光振興の方向性の中で、飯能河原とその周辺の活性化には、市が観光トイレを設置する事が最も適切であり、行政の使命と考えており、忖度、あるいは特定企業といった声も聞こえているが、全くそのような事はない事を改めて答弁する。

 割岩橋観光公衆トイレから大河原観光公衆トイレ新築工事に変更になった経緯については、平成29年8月の全協で説明したが、この説明に不足があった事により、議員の皆様をはじめとして多くの市民に心配を掛ける事になり、深く反省している。今後については、懇切丁寧な詳細な内容、そしてスピード感を持ちながら、改めて進めて行きたい。また、議会軽視という事は全くないので、理解して欲しい。

 ■4月に副市長が変更OKし全員協議会報告は8月

 ▽山田議員=割岩橋下のトイレは、28年に市が出した地域再生計画(飯能河原周辺環境整備事業)の中に飯能河原のトイレ整備はあるが、観光客増のため観光公衆トイレ等を整備するという事で、最初の計画はそういう風になっていて、年次計画を見ると、2年目にはメッツァの開設や、飯能河原における商業利用に伴い、増加が見込まれる観光客の利便性のため、老朽化している観光公衆トイレを整備改修すると、きちんと位置付けている。

 その計画性の面で尋ねたい。こうした計画を立てて位置付けているにも関わらず、29年度に予算決定もした、その後に急遽変更してしまった。

 今答弁があったが、それもあるかもしれないが、計画を立てて予算も議決して執行する段階になって途中で変更した。8月の全協で説明したとあるが、8月の説明は、割岩橋の建て替えを先送りして堰上に作るという事は報告がなかった。ただ堰の上に5月から観光客が増えて来た、大河原の人たちの要望もある、飯能河原利用協議会の中でも、そういう要望があると言われた、というような事も言われた。でも飯能河原の下に位置付けた建て替えを先送りして、やるという報告は全くなかった。言葉不足というが、説明不足というが、ならば、その後どうしたのか、と言いたくなる訳だ。本当に決定していった経過が、4月12日の段階で県に行って来てから協議をして堰の上が最適だと、変更する事に結論付けた、と言うような会議録だ、というかメモ。だから、その時点で変更している。それを副市長が4月28日にOK出している。だから4月28日にOKしたという事は、6月の議会には少なくとも堰上のトイレを今年度中に行いたい、という事の説明と報告をできない訳はない。 

 この時系列を見ると、だから、なぜそれもしないで進めて行ったのか。これでは、当初から大河原の観光公衆トイレの工事を予定していながら、市議会には、割岩橋観光トイレは先送りすると言う事は隠して、嘘の説明をして来たのではないか、と思われても仕方ないのでは。そこを仮に明らかにするとすれば、議員からも色々な意見が出たと思うが。現に市民からは3000万円以上掛けて、税金使って本当に立派なトイレを作る必要があるのだろうか、業者にも応分の負担を求めるべきではないか、という声もある。こういう事について、市民の声にどう答えるのかも含めて、答弁してほしい。

 ■庁内調整等全段取り終了後の報告前提に「進めろ」

 ▽上良二副市長=担当の方から私に報告が来て方向転換をしたと、言うような今記載がある。

 私とすると、河川区域上に割岩橋の公衆トイレがある、と言う事の中で、(音声不明)審査で、この建築をしなればならない、と言うような事で時間が相当掛かる、と言うような説明を受けた。その中で、庁内合意をきちっと経て、当然そこでOKという事ではなくて、庁内合意をきちっとしなさいという事。また、議会にもきちっとした報告をするという前提で、進めろ、という指示をした。

 まず、この重要な事と思う。当然議会に説明し市民に説明するという説明責任が当然ある。

 それと、我々がせっかく頂いた予算。その中で法律上の予算執行権が適正であろうか、という事も含めて庁内財政、また関係部署と調整をした中で、すべての段取りが整った時点で全協に報告をすべきと、言うような指示もした所で、6月議会においては、その全貌が整理できてはいなかったので、9月議会前の全協に報告、と言う形になった。

 それと、もう一点、3000万円も掛かる工事であるし、当然民間がという事だが、冒頭担当部長の方からも答弁したが、この問題は、市の長年の懸案事項だった。この飯能河原の堰周辺を市民と共に、飯能の観光のメッカである飯能河原を市民と共に運営をして行きたいと、大久保市政になって、この事も重要な懸案事項だった。

 我々としては、1日も早く、この周辺の環境を整えるという事も責務であり、順番に色々な事を整理して、観光公衆トイレをというような答弁もあるが、我々としては、当然旧の施設が解体をされた。という事は旧の施設で、トイレの運用をしてもらった訳だが、堰の上流については、トイレがなかった。そういう事を考えると、市が責任を持ってトイレを設置する事は、我市の責務、と考えた。

 法律上場所の変更について、また予算執行上問題があるか、どうかというような事も、しっかり庁内合意をし、尚かつ議員の皆さんにきちっとした説明をする、その条件が今回の形になった訳だが、その間、若干理解してもらうまでに、乏しいような説明であった事にもついても、私の方からもお詫びしなければならない、という事があるかもしれない。

 しかしながら、ここで何を言いたいかと言うと、飯能の観光の一番中心のあの場所を、市民と手と手を携えて観光振興を1日も早く実現をしたい、という思いの中で、やらせてもらったトイレの設置という事で理解して欲しい。