飯能河原に癒しの空間出現 4月から「割岩橋」ライトアップ

市街地と入間川右岸を結ぶ割岩橋。左岸袂に子ども図書館がある

 飯能市は、飯能河原を跨いで久下と大河原地区を結ぶ「割岩橋」に多彩な色彩の照明をあて、夜間景観を光の演出で楽しむライトアップ事業を、4月上旬から開始する。橋全体と周辺を照らすほか、屋外使用としては全国初という特殊な投影機を使って、歩道部分に記号や市のキャラクター「夢馬」などを映し出すプランだ。

 割岩橋は、昭和60年3月に架橋された延長75メートル、幅員3メートルの自転車と歩行者専用の橋脚。

 計画によると、ライトアップする期間は気候が暖かくなる4月上旬から毎夜1年間。日没から午後10時までの間で、同橋や周辺を照らす。

 光の照射、照度のコントロールは、子ども図書館側の同橋袂に設置する機器で自動管理する。ライトアップの照度等は常時一定ではなく、日没から徐々に照度を上げて午後8時で最大値とし、その後、ライトアップ終了時間の10時に向けて落としていく。

 割岩橋の両岸側に6基づつのスポットライトを設置するほか、欄干部分に総延長で170メートルになるLEDのライン照明を取り付ける。

 さらに、このライトアップでは頭上のアーチ部分2か所に国内初採用というプロジェクタースポットライトを設置し、下方の歩道面にさまざまなマークなどを投影するのが特徴だ。

 事業費は約3200万円。開始前には点灯式が予定されている。

 同取り組みでは、割岩橋本体だけでなく、飯能河原両岸の樹木や河原に下る遊歩道もライトアップされる。市は、同橋周辺の夜間景観にアクセントをつけるこのライトアップ事業を、ランドマーク的な効果による新たな集客、メッツァ来訪者の滞在時間の延長、周辺地域への経済的効果へとつなげていきたいと考えだ。

 一部にライトアップによる周辺自然への影響を懸念する声があるが、市の青田精一観光推進担当部長は「環境省が策定している夜間照明のガイドラインに沿って設計を進めているので、周辺環境への影響は問題ないと認識している」と話している。