飯能と大河原結ぶ新アーチ橋 市議が架設工事を見学

橋げたをワイヤーで吊り下げるための鉄塔。高さは20メートル(飯能側)

 飯能市大河原地内の県道青梅飯能線と同市立西中学校前の市道を結ぶ新市道、「(仮称)飯能大河原線」上で進められているアーチ型新橋梁の架設工事を15日、同市議会の面々が見学した。

 同線は、市クリーンセンター下方の大河原地内から北進、入間川を跨いで県道飯能下名栗線と交差した後、その北側を東西に延びる飯能西中前の市道に進入する新街路。延長830メートルで、幅員は14~17メートル。大河原工業団地や入間川両岸地区のアクセス確保などの目的で、飯能市が平成31年3月の全線開通予定で築造工事に着手している。

 同線入間川上に架けられている新橋の長さは84メートルで、車道部8メートル。上流側に2・5メートル、下流側に3・5メートル幅の歩道が付く。

 一昨年、市から受注した日本ファブテック(株)(本店・東京都中央区、本社・茨城県取手市)が、今年8月末までの工期で施工しており、事業費は約5億1600万円。

 今回、現場を見学したのは、野田直人・中元太正副議長を始めとする16議員。

 市との契約締結後、同社は橋げた部分の工場製作を進め、今年1月から現場で実際に橋を架ける作業を開始している。

 この架設作業については3月下旬まで予定されており、その後は車両が走行する部分の床版(床板)の設置作業等に移行することから、今回、議員の現場見学会となった。

 架設工事は、飯能側と大河原側の両岸に立てられた高さ約20メートルの鉄塔にケーブルを渡し、そこに分割した橋げたを吊り下げ、移動させながら順次、アーチ型に組み立てていく工法。

 県道飯能下名栗線側での見学会では、工事概要や橋げたの架設方法、新橋の完成模型などが掲示されているコミュニケーションハウスと呼ばれるプレハブ内で工事説明を受けたほか、実際に橋げた架設が始まっている現場まで足を運んで、作業の進捗状況などを確認した。

 コミュニケーションハウスでは、橋梁の照明がどうなるかとの質問が議員からあり、これについて担当者からは「橋から立ち上がるポール状ではなく、LEDライトを高欄に埋め込む方式のもの」などとの説明が行われた。

 日本ファブテック社は、橋梁や建築鉄骨など著名な鋼構造物の製作を数多く手がけ、レインボーブリッジや東京湾アクアライン、明石海峡大橋、東京都庁舎などの施工実績を持つ。

 飯能側の現場内に設けられているコミュニケーションハウスは、市民に工事内容を知ってもらおうと、同社が設置したもので、自由に出入りできる。

 見学会の参加議員は、次のとおり。順不動。

 加藤由貴夫・砂長恒夫・野田直人(以上、みどりの会)、大津力・関田直子・野口和彦(以上、NEXTはんのう)、鳥居誠明・新井重治(以上、清風会)、栗原義幸・中元太・松橋律子(以上、公明党)、金子敏江・滝沢修・山田利子(以上、共産党)、加涌弘貴・内田健次議員(以上、無所属)