大会プログラムを手に小山貢皓さん

大会プログラムを手に小山貢皓さん

 飯能市吾野出身で、民謡界の第一人者、小沢千月さん(81)が掘り起こした「吾野機織り唄」の第1回全国大会コンクールが3月4日、飯能市民会館で開催される。出場するのは、全国から我こそはと手を上げた137人。途中、民謡や三味線、舞踊などの20団体(個人)も出演し、大会に花を添える。高麗川上流の在所で歌われていた機織り唄の喉自慢が集まり、全国規模のコンクールが開かれるのは、国内でも前例がない。入場無料。主催は、津軽三味線の合奏で知られる小山流の教室を市内に持つ「貢皓(みつひろ)会」。飯能市が共催し、同市教育委員会が後援。

 コンクールを主催する貢皓会は、同市双柳に住む小山貢皓さん(77)が、小山会会員の認証を受け、会主として津軽三味線小山流の普及、指導にあたる会。

 貢皓さんの津軽三味線歴は約40年。現在、全国に21人いる小山流準総師範のうちの1人だ。

 貢皓会は、貢皓さんが昭和42頃年に立ち上げた。以来、多くの生徒たちが貢皓さん指導の下、叩きつけるように弾く津軽三味線の習得に励んでいる。

 吾野機織り唄は、「小沢千月さんが子どもの頃に親から聞き、覚えたものです。それを千月さんが自分の詞に直し、曲も付けたらしいです」と貢皓さん。発祥地よりも、全国の民謡愛好家の間で評価の高い吾野機織り唄を、地元飯能市民にもっと知ってもらおうとコンクールを企画した。

 コンクールに特別出演するのは小沢千月さん、津軽三味線小山流家元の小山貢さん、日本芸能協会舞踊団若竹会、国村千鳥さん(民謡歌手)、ボデームービン・岩田恵さん(ヒップホップダンサー)、吉田昌紀子さん(民謡歌手)、小山貢綾さん(津軽三味線小山流総師範)、小山貢力さん(同)、小山貢友さん(同)、小山貢敏さん(同)、藤本秀幾絵さん(藤本流総師範)、藤原眞千子さん(和歌山県民謡連合会事務局)。

 津軽三味線小山流家元の小山貢さんは、青森県南津軽郡出身。17歳から父親(小山流宗家の小山貢翁。昨年12月に死去)の元で津軽三味線を学ぶ。NHK、民放テレビなど民謡・歌謡曲番組などを出演。古典民謡の継承、後進の育成に力を注ぐ。

 三味線、太鼓、尺八、唄囃子が伴奏するコンクールでの歌の発表は、1人2コーラスまで。開場午前10時、開演10時半。審査員には小沢千月さんや、元NHKの民謡のディレクターである末次棋一郎さんらがあたる。1位から3位までメダルを、4位から6位までに賞状を授与する。

 また、出場者の中に15~16人の飯能市民がいるが、その中で最も高得点だった人に、特別な賞が用意されている。

 主催する貢皓さんは、「吾野機織り唄に一番関心がないのが、飯能の人たち。私が県外へ旅行に行った時の宴会場で、よその人たちが吾野機織り唄を歌っているのを2回ほど聞いたことがあります。どうしてこんなところで吾野の機織り唄を歌っているんだろうかと不思議でした。それほど、県外に行くと、吾野機織り唄を歌う人がいるんです」と話している。

 ▽吾野機織り唄

一、わたしゃ吾野の

  機屋の娘 思い

  (ハア一反)思い

  ひとすじ 恋の糸

    トオカナンダイ

  (ハア一反トーントン)

    【以下唄囃子同じ】

二、機が織れない

  機神様よ どうか

  (ハア一反)どうか

  この手の 上がるよに

    トオカナンダイ

三、主のためなら

  賃機夜機 たまにゃ

  (ハア一反)たまにゃ

  寝酒も 買うておく

    トオカナンダイ

四、糸は千本

  切れても繋ぐ 切れた

  (ハア一反)切れた

  情けは つながらぬ

    トオカナンダイ

 問い合わせは、貢皓会(電話972・6305、携帯090・5414・0360)へ。