一粒ずつ違った風味を楽しめるチョコレート

一粒ずつ違った風味を楽しめるチョコレート

 もうすぐバレンタインデー。飯能銀座商店街の「夢彩菓すずき」には、バラエティーに富んだ本格チョコレートが並ぶ。

 社長兼シェフの鈴木康弘さん(57)は、ベルギー、フランス、エクアドル産の吟味した素材を用い、テンパリングと呼ばれる温度調整を行って温度変化にデリケートなチョコレートを自在に操り、なめらかな食感に仕上げていく。

 溶かしたチョコに生クリームを混ぜたガナッシュにそれぞれ、抹茶、ユズ、木イチゴ、アーモンドなどを加えて一粒ずつ風味に特徴を出し、コーティングや仕上げの工夫で見た目にも変化を持たせる。

 オレンジ風味のトリュフ「オランジュ」、紅茶とミルクチョコのガナッシュを入れた「アールグレイ」、キャラメルとパッションフルーツの2層仕立ての新作「キャラメルパッション」など、やわらかな口どけとともに、上品な甘さと香りが口の中に広がっていく。

 チョコレートケーキも充実。チョコを贅沢に使った濃厚な「カライブ」や、ポワール(洋梨)ムースをチョコムースの中に閉じ込めた「ポワールショコラ」など、おすすめの品々が目を引く。

 同店は明治創業。昭和2年に飯能少年野球団全国大会に出場したのを記念した「野球最中」、郷土芸能の囃子に登場する外道をイメージした「げどう」、飯能の名の由来となったとの説のあるハンノキを題材にした「はんの木」といった郷土に密着した菓子がおなじみ。最近では市のマスコットキャラクター「夢馬(むーま)」にちなんだ「夢馬クッキー」も商品化した。

 5代目の鈴木さんは若い頃、フランスで洋菓子を学び、昨年は国家資格となる菓子製造技能士の1級技能検定に合格。「試験時期が繁忙期と重なるため、なかなか受験できずにいたが、還暦を迎える前に受けておきたかった」と、年齢を重ねても向上心を忘れない。

 バレンタインデーを間近に控え、厨房で腕を振るう鈴木さんは「食べた人に幸せな気持ちになってもらえるようなお菓子を提供したい。心を込めて作ったチョコレートをどうぞ」と話している。

 同店の住所は飯能市仲町6-11。問い合わせは972・2071へ。