湯本署長から感謝状贈呈を受ける大越さん(右)と西脇さん

湯本署長から感謝状贈呈を受ける大越さん(右)と西脇さん

 振り込め詐欺被害を未然に防いだとして、飯能署(湯本賢署長)は、みずほ銀行飯能支店(飯能市仲町)の庶務行員・西脇康弘さん(62)、窓口担当・大越恵理子さん(43)の2人に感謝状を贈った。2人は銀行を訪れた80代男性から98万円を振り込みたいとの申し出を受けたことから、振り込め詐欺を疑い、飯能署へ通報して詐欺被害を未然に防止した。

 男性が同銀行を訪れたのは10月18日。ATMコーナーの案内などを行う庶務行員の西脇さんは、男性から「キャッシュカードで98万円を急いで振り込みたいが、ATMから振り込むことができない」との相談を受けた。

 男性のキャッシュカードの1日の振り込み限度額は100万円。手順を再確認しても振り込みができなかったことから、西脇さんは「きょう、同じカードを使って現金を振り込みましたか」と質問。男性は既に同じカードを使って他のATMから金を振り込んでおり、2回目の振り込みを希望していることが分かった。

 「これはおかしい」と感じた西脇さんは、男性を窓口に案内し、窓口担当の大越さんにバトンタッチ。

 大越さんは「今、振り込め詐欺が横行しているので、念のため」と前置きし、「最近、息子さんなどから携帯電話の番号が変わったなどといった連絡はありませんでしたか」と尋ねると、男性は「息子からそういう電話があった」と回答。そこで大越さんは振り込め詐欺を確信し、上司に相談して飯能署にホットライン通報した。

 駆けつけた署員の調べによると、男性は息子を名乗る男から多額の借金を抱えてしまったとの相談を受け、電話口に弁護士役の男が登場したことでその話をすっかり信じ込んでしまったという。

 飯能署で行われた感謝状贈呈式では、湯本署長が2人に感謝状を手渡し、「連携を図り、水際で被害を食い止めて頂き本当にありがたい。少しでも不審に思った場合は、すぐにホットライン通報して頂くことで未然防止につながる」と感謝。

 感謝状を受け取った西脇さんは「お客様から苦情を受けることもあるが、勇気を持って対処しなければいけないと再確認した」、大越さんは「お客様のお金を守るため、あきらめず、粘り強く対応することが大切と感じた」と話している。