日高市議会(森崎成喜議長)12月定例会の議案質疑で、葬祭条例の廃止、敬老祝金支給条例の廃止について、稲浦巖議員(鶴声会)が廃止の理由を質した。

 葬祭条例は、市営葬を行う市民に対し費用の軽減を図るため市が1万5000円を負担するもの。市営葬の費用は6万5000円、祭壇を使用しない場合は3万5000円。平成28年度の市営葬の利用率は15%。

 敬老祝金は、敬老の意と長寿を祝福するため、市内に2年以上在住する77歳に1万円、88歳に2万円、99歳、100歳に3万円を支給している。平成28年度の対象者は890人、支給額は総額1096万円。

 質疑・答弁は次の通り。

 ▽稲浦議員=市営葬廃止の理由は。

 ▽関祐江市民生活部長=市営葬を廃止する具体的な理由は、市営葬利用率の低下が挙げられる。利用率の推移は、平成17年度には47%あったものが、5年後の22年度には30%となり、昨年28年度は過去最低の15%となっている。

 利用率の低下は、葬儀に対する市民の意識の変化などから、家族葬や火葬のみを行う直葬、通夜なしの一日葬、花祭壇の使用など葬儀形態の多様化が起因していると考えられる。多様化する葬儀形態の要望にお応えすることは困難であることから、この財源を高齢者施策等の財源として活用していきたいと考えている。

 ▽稲浦議員=敬老祝金を廃止する具体的な理由は。

 ▽田中敏幸健康推進部長=平成29年10月現在の市内の高齢者人口は1万7374人、高齢化率は30・81%という状況で、今後も増加が見込まれている。敬老祝金は29年度の支出額が1096万円となり初めて1000万円を超えることとなった。来年度、同様に事業を実施した場合は1400万円ほどの支給となる見込み。

 市は29年7月から高齢者おでかけ支援事業を開始しているが、同年1月に実施した第7期高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定のための日常生活圏域ニーズ調査において、通院・買い物等に係る移動支援の充実の希望が43・3%と突出して高い結果となった。

 今後、高齢者の増加に伴い、おでかけ支援事業のほか、自治会による移送サービスが武蔵台、横手台地域で開始されるなど移送にかかる事業の充実、また、介護保険制度における給付費の増加への対応や介護保険の地域支援事業で実施する介護予防、日常生活総合事業、生活支援体制整備事業といった地域づくりに関する事業、認知症の方が地域で安心して暮らせるようにするための認知症総合支援事業や最後まで尊厳を持って暮らし続けるために在宅医療・介護連携推進事業など他の高齢者施策の充実も必要となっているため、敬老祝金を廃止したい。

 ▽稲浦議員=敬老祝金に代わる敬老事業は何か考えているのか。

 ▽田中健康推進部長=敬老事業としては長寿をお祝いするという目的で、平均余命を超えて節目を迎えられる88歳と100歳の方に記念品を贈呈するような事業を検討している。