「飯能のシンボルへ」 木造の商工会館に新築

大通りに面して建つ商工会館。老朽化が深刻

 飯能商工会議所(矢島巌会頭)は、老朽化している商工会館を平成31年以降の竣工を目途に建て替えることを決めた。先に開かれた第90回臨時議員総会で承認された。

 現在の商工会館は、延床面積約700平方メートルの鉄筋コンクリート造3階建て。昭和39年3月竣工から53年が経過し、近年は雨漏りや内外装のタイルの剥離など老朽化が進み、平成25年に実施した耐震診断では耐震性に問題があると指摘されるなどしていた。

 このため、29年度に副会頭、議員など8人からなる建設検討特別委員会(加藤義明委員長)を組織。建築の専門家などを交えながら、複数回にわたって会合を重ね、更新する結論に至った。

 計画によると、新商工会館は延床面積1000平方メートル未満とし、飯能市の資源である西川材使用による3階建て規模の木造建築とする。事業費については設計料、仮移転費用、備品などを含め約3億5000万円と見込み、自己資金とともに国の補助金等を充てる。

 来年4月から設計作業に入り、31年4月には着工する予定。解体、建築期間中の職員事務については、空きスペースのある建物を賃借して行う。

 特別委員会の会合では、既存建物そのものを賃借する意見もあったが、市観光の中心的な天覧山や飯能河原へ向かうルート上に位置し、土地(約880平方メートル)も会議所所有であることから、現在地での建て替えに落ち着いた。特別委員会は「(新しい商工会館は)市のシンボルであり、レガシーになりうるような建物にしたい」としている。