飯能市は、飯能商工会議所の会員企業を対象に実施したワークライフバランス(仕事と生活の調和)の取り組みや課題、管理職全体に占める女性管理職の割合などを設問にしたアンケート「男女共同参画に関する企業意識調査」結果の概要をまとめた。平成30年度からスタートする第5次飯能市男女共同参画プラン策定の基礎資料とするとともに、雇用の場における男女共同参画に関する現状を把握するのが目的。

 アンケートは、無作為抽出した500事業所に調査用紙を郵送、今年4月7日から28日までの間で実施した。調査には154事業所が応じ、回収率は30・8%。

 調査項目は「事業所の職種」「ワークライフバランスに関する取り組み」「女性活躍の推進」「ハラスメント」「女性共同参画を推進するための市の取り組みの認知度」など。

 ワークライフバランスは、働く人たちが仕事と育児や趣味、地域活動など仕事以外の生活との調和を図り、その両方を充実させる働き方・生き方のこと(政府広報)。働く側には「生活が充実する」、雇用側には「社員にやる気が出る」などのメリットが生じると言われている。

 それによると、事業所の業種は、「製造業」29社、「卸売・小売業」26、「建設業」25、「医療・福祉」17の順で多く、従業員数については「9人以下」が45・5%で最多となり、以下「1029人以下」25・3%、「3049人以下」10・4%、「5099人以下」8・4%、「100人以上」5・8%。

 ワークライフバランスに関する取り組みについて尋ねると、最多回答は「現在取り組んでいないが、今後取り組みたいと考えている」の35・7%。「取り組んでいるが、実際には十分出来ていない」24・7%、「積極的に取り組み、効果が出ている」11・7%と続いた。

 労働時間や勤務場所など柔軟な働き方がワークライフバランスに寄与すると言われているが、アンケートでは、企業の各種制度採用の有無について質問。

 短時間勤務、フレックスタイム、在宅勤務、時間・半日単位での有給休暇、時間外労働の免除、再雇用、育児休暇など各種制度中、61・0%が「再雇用制度」の採用を挙げて最も多く、「時間・半日単位での有給休暇制度」が50・6%で続いた。「育児休暇(配偶者の出産に伴う数日の休暇)」は44・8%、「短時間勤務制度」は37・7%で導入していた。

 一方、社員自身が労使協定に基づいて、始・終業時刻を自由に決められる「フレックスタイム制度」を採用している企業は12・3%。社員が家事や育児がしやすくなる「在宅勤務制度」については、2・6%に留まった。

 社員のワークライフバランスを支援する上での課題は、との問いのトップ回答は「人員配置や業務分担が難しい」の40・9%で、2位の「育児・介護休業取得者の代替要員を確保することが難しい」の29・2%を11・7ポイント上回った。

 以下、「制度がほとんどない」20・8%、「事業所の経済的負担が大きい」19・5%、「日常的に時間外勤務が多い」18・8%と続いた。「有給休暇が取りづらい風土」と、「ワークライフバランスについて管理職の意識が低い」と答えた事業所は、同率12・3%だった。

 女性活躍を推進するための取り組みについての質問では「積極的に女性活躍推進への取り組みを行っている」の回答が34・4%を占め、最多。「今後、取り組みを予定している」の21・4%を合わせると、女性活躍の推進事業所は55・8%と過半数を超えた。

 管理職全体に占める女性管理職の割合は、「10%未満」が64・9%を占めた。女性管理職が少ない理由を尋ねると、「女性従業員が少ない。またはいない」が55・2%で目立って多く、2位の「女性従業員が管理職になることを希望しない」「必要な知識、経験判断力を有する女性がいない」をともに37・1ポイント引き離した。

 女性活躍を推進することの効果についての関連質問では、40・9%が「優秀な人材確保」と答えてトップ。「仕事の効率化や業績の向上」37・0%、「組織の活性化」35・1%、「従業員の労働意欲の向上」26・0%、「事業所内の雰囲気が明るくなる」24・0%、「企業イメージのアップ」23・4%と続いた。「男性が女性を対等な存在として、見るようになる」との回答も18・2%あった。