市長と教育委員会で構成される「飯能市総合教育会議」が開かれ、生徒数の減少で集団的教育に課題が生じている東吾野・西川・吾野小学校のあり方について、意見交換した。会議では、今井直己教育長含む各教育委員が3校統合の見解を述べ、その必要性についての反対意見は出なかった。小中学校9年間を系統性持たせて教育する「小中一貫校」についても話し合われ、中で教育長は教育委員会での協議を踏まえ、飯能での同制度導入の際には小中学校の施設形態について「施設隣接型」を基本にしたい考えを示した。

 総合教育会議は、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(平成27年4月1日改正)で、全ての地方公共団体に設置が定められた。市長と教育委員会が意思疎通を図り、より民意を反映した教育行政の推進を目的にしている。

 今年度初会合となった総合教育会議は、①東吾野・西川・吾野小学校のあり方②青少年の健全育成などを協議事項に、市役所別館危機管理室で開催。大久保勝市長、今井教育長、小見山実・大野文敬・新野豊次委員が出席した。

 協議に入る前、大久保市長が「東吾野・西川・吾野小学校のあり方について、地元の方に非常に良い方向性で会議をして頂いていることは、担当から聞いている。まさに、統合は悲観的ではなく、統合して良かったなと地域の方に思って頂くことが先決。地域を繁栄に導くような統合にするのが私の希望」などと、人口減少、高齢化が続く山間地域の学校統合に対する持論を述べた。

 今井教育長の挨拶後、大久保市長が議長役となり、会議を進行。協議事項である東吾野・西川・吾野小学校のあり方などについて委員間で意見交換を行った。

 3校のあり方については、児童数の減少が教育環境の課題となっていることを受け、昨年度の同会議の中で協議が開始。昨年12月には、吾野・東吾野両地区で説明会を行い、今年4月には、地元に「東吾野・西川・吾野小学校のあり方を検討する協議会」が立ち上がるなどした。

 同協議会については自治会、地域福祉団体、PTAなどの団体の代表者で構成され、6月には第2回会合が開かれている。

 市教委によると、これまでの協議の中で、複数から「魅力ある学校を作ってもらいたい」との意見のほか、中学校でも同様の課題があることから、「小中一貫校を作ってもらいたい」といった具体的意見も出ているという。

 今井教育長は「東吾野・西川・吾野小学校の3校については、児童数の減少から教育環境に課題が生じていることから協議をしている。建設的な意見が多く、地域でも熱心に議論をして頂いている。統合という意見の中で、魅力ある学校づくりを望む声が非常に多かった。中学校の課題もあるとの意見も頂いた」などと述べ、意見にもあった小中一貫校について、「教育委員会としては、施設隣接型の小中一貫校をめざしたらということを基本に、今後協議したい」との方針を明らかにした。

 統合について、委員からは「大久保市長は、繁栄を考えた統合という前向きな考え方を持っている。私もまったく同じ。単なる数字合わせの統合ではなく、他のモデルにならなければだめ」「3つの学校については生徒数が少ない。質の高い授業は出来ているが、その中で一つ出来ないのが集団的教育。地域の意見もまとまりつつあるようなので、総合教育会議、教育委員会もそちらの方向に向かっていかなければ」などの発言があった。

 今年5月1日現在の児童数は東吾野小31人、西川小33人、吾野小37人。それが平成31年には東吾野小19人、西川小21人、吾野小28人。同34年には東吾野小12人、西川小20人、吾野小23人に減少する見込みという。